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 ▼イスラエルの蛮行  流水 04/3/22(月) 23:04

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 ■題名 : イスラエルの蛮行
 ■名前 : 流水
 ■日付 : 04/3/22(月) 23:04
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   イスラム原理主義組織ハマスの最高指導者ヤシン師が、暗殺された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040322-00000012-yom-int

ハマスは、一般的には、テロ組織とされているが、パレスチナ自治区ガザでは、住民の福利厚生に寄与するボランテイア組織の側面がある。その意味でパレスチナ自治区でのハマスの信頼は厚い。
その精神的支柱であるヤシン師を、ヘリコプターからのミサイル攻撃で暗殺したイスラエル政府は、中東の平和を完全に壊すかも知れない。

今回のヤシン師暗殺は、イスラエル政府の国家決定であり、きちんとした手続きに乗っ取って行われた。民主主義的手続きに乗っ取った【国家テロ】というわけである。では、米国政府も英国政府も非難声明を出さざるを得ないような「テロ行為」をなぜイスラエル政府は行ったのか。考えられる理由は以下の通りである。

1、現在、イスラエルは、ガザ地域からのイスラエル撤兵を計画中である。この撤兵後、パレスチナ自治区の民衆の間には、ハマス支持者が急増する可能性がある。つまり、イスラエル撤兵は、ハマスが犠牲を恐れず戦ったためであるという見方が広がる可能性がある。
2、もし、ハマスが自治区で勢力を得たならば、ガザ地区すべてが、イスラエル強硬派になる可能性が出てくる。

1、2の事態はイスラエルにとっては好ましいことではない。それを防ぐために、撤退前にハマスを叩いておく、という戦略に乗っ取って行われた可能性が高い。
同時に、イラク戦争で米英が足を取られているので、イスラエルに対する圧力が弱まっている。また、アラブ諸国も自国の足元が危ういので、非難はしても実際には何もできない。
やるなら今という意識が働いていたと考えられる。

われわれは、「テロとの戦い」の最も悲惨な実態がここにあると見るべきである。イスラエルは民主国家である。民主的手続きに乗っ取って運営されている国家が、このような【国家テロ】を行い、ボランテイア団体的組織が、【自爆テロ】に走る。
どちらも、悲惨な運命に曝されるのは、民衆である。ここに、21世紀の最も悲惨なテロとの戦いの象徴がある。

小泉政権が踏み込もうとしている「テロとの戦い」の究極の姿がここにあると見なければならない。

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