Page 597 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼読んだ本・記事などを紹介するスレッド Ray 04/1/30(金) 16:59 ┣日経新聞『私の履歴書』 Ray 04/1/30(金) 17:11 ┃ ┗Re(1):日経新聞『私の履歴書』 悠々 04/1/31(土) 20:10 ┣『イラク派兵を問う』岩波ブックレット なお 04/2/15(日) 20:16 ┃ ┗Re(1):『イラク派兵を問う』岩波ブックレット ナナママ 04/2/15(日) 23:37 ┣「少年にわが子を殺された親たち」を読んで 北の老兵 04/2/17(火) 9:09 ┣『私たちの希望はどこにあるか-今、なすべきこと』 Ray 04/5/7(金) 20:41 ┃ ┗Re(1):『私たちの希望はどこにあるか-今、なすべきこと』 なお 04/5/7(金) 22:36 ┃ ┗Re(2):『私たちの希望はどこにあるか-今、なすべきこと』 Ray 04/5/10(月) 19:49 ┣『茶色の朝』 Ray 04/5/10(月) 19:45 ┃ ┗Re(1):『茶色の朝』 桃李 04/5/19(水) 22:41 ┣Re(1):読んだ本・記事などを紹介するスレッド そよかぜ 04/5/11(火) 11:40 ┣Re(1):読んだ本・記事などを紹介するスレッド アヴォンリー 04/5/12(水) 17:53 ┣やっぱりなだ本では? 竜野 天馬 04/5/19(水) 0:09 ┣「老人党宣言」 竜野 天馬 04/5/19(水) 21:13 ┣なだいなださんの『権威と権力』など 珠 04/5/20(木) 3:20 ┃ ┣Re(1):なだいなださんの『権威と権力』など ウミサチヒコ 04/5/20(木) 9:41 ┃ ┗Re(1):なだいなださんの『権威と権力』など 桃李 04/5/20(木) 13:17 ┣「梁塵秘抄」 後白河法皇 岩波文庫 江戸住民A 04/5/21(金) 0:25 ┣深田祐介『黎明の世紀』文藝春秋 つるみ 04/5/21(金) 0:32 ┃ ┗Re(1):深田祐介『黎明の世紀』文藝春秋 ウミサチヒコ 04/5/21(金) 6:00 ┃ ┗Re(2):深田祐介『黎明の世紀』文藝春秋 MEG 04/5/21(金) 13:49 ┃ ┗Re(3):深田祐介『黎明の世紀』文藝春秋 ニック 04/5/30(日) 0:35 ┣Re(1):なだいなだ『人間、この非人間的なもの』(筑摩書房) @花 04/5/21(金) 18:19 ┃ ┗Re(2):なだいなだ『人間、この非人間的なもの』(筑摩書房) 竜野 天馬 04/5/21(金) 19:33 ┣加賀乙彦『永遠の都』 ぎみゆら 04/5/24(月) 13:09 ┣『戦争のつくりかた』 Ray 04/5/29(土) 14:06 ┗クレスマン・テイラー『届かなかった手紙』 無明 04/5/29(土) 16:41 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 読んだ本・記事などを紹介するスレッド ■名前 : Ray ■日付 : 04/1/30(金) 16:59 -------------------------------------------------------------------------
読んだ本や記事を紹介するためのスレッドです。 他の人にも薦めたい本などがあったらこちらへどうぞ。 |
今月の『私の履歴書』は、経済学者のガルブレイス氏でした。 今日付けの回は「日本について」という題で、 停滞している日本経済を活性化するための案として 「GNP(国民総生産)にばかり目を向けるのではなく、 芸術や教育などを重視してGNE(グロス・ナショナル・エンジョイメント; 無理に訳すと「国民総享受(?)」)の高さも求めていくことが 日本の発展のために必要なのではないか」 という趣旨のことを述べています。 また、 「軍事産業に左右されずにここまで発展してきたことを評価し、 それを今後も維持していってほしい」 とも書かれており、非常に示唆に富んだ内容だったと思います。 図書館等へいらっしゃる機会がありましたら どうぞご覧ください。 |
もう1度、J.K.ガルブレイスの『私の履歴書』に目を通してみて。 ・・ インドに学んだのは、途上国の経済発展に必要なことは第1に教育、 そして資金、3つ目は政府自身が強い意志をもって取り組むことである。(1月24日) *かれはケネディ政権時インド大使をつとめた。インドの首相はネール。 ・・ ジョンソンは好奇心にあふれ、ユーモア好きだった。 1度大統領が我が家に電話をしてきた時、私は2階で寝ていた。 我が家のお手伝いさんはしっかり者で「だんなさんは就寝中で、起こせません」と 答えた。「いや、起こしてくれ」という大統領に、「だめです。私は大統領でなく ガルブレイスのために働いているので」とはねつけた。 起きた後にその話を聞いた私は慌ててホワイトハウスに電話した。 ジョンソンはいきなり「あの女は何者だ」。そして付け加えた。 「ホワイトハウスで雇いたい」(1月25日) ・・ゆとりの小さい中間層や貧困層は受け取った所得を確実に使う。そこに 選択の余地はない。一方、富裕層はお金を消費に使うか、貯蓄して資産を増やすか という選択肢がある。貯蓄に回る分だけ全体の需要は制約されることになる。恵まれない層に配慮した政策の方が富裕層配慮よりも経済にプラスなのだ。(1月29日) |
旧老人党掲示板で、海幸彦さん、笹井明子さん、35歳・父親さん、高橋さん、皆で国会へピクニック!さん、高橋さん、松林夫妻さんが報告されていたシンポジュウムが本になって出版されています。 岩波ブックレットNo.616『イラク派兵を問う』 天木直人・池田香代子・野中広務・田島泰彦 2月5日の出版だそうですが、今日の新聞広告で気づきました。読んでみようと思います。 |
▼なおさん: >岩波ブックレットNo.616『イラク派兵を問う』 天木直人・池田香代子・野中広務・田島泰彦 あら!偶然なことに、池田香代子訳 新版 「夜と霧」V・E・フランクル」の翻訳家の池田香代子さんですね。 早速さがしてみます。 |
これは息子から進められた本である。 「少年にわが子を殺された親たち」黒沼克史著 文春文庫 もしも愛するわが子が少年に殺害されたらと想像した事がありますか? 加害少年の供述を鵜呑みにする警察、発表を垂れ流すメディア、遺族に沈黙を強いる世間。突然わが子を殺されたショックに加え、少年法に阻まれてその死の真相すら知ることの出来ない苦しみに耐える六つの家族の姿を実名で、丹念な取材で描き出した、渾身のノンフィクションです。 世間が加害者側の人権を主張する一方で、いかに被害者側の人権が置き去りにされてきたか、親達は現実を突きつけられて初めて憤怒するのです。 この家族たちが立ち上がり、少年犯罪被害当事者の会を作って時の下稲葉法務大臣に「少年法の改正を求める要望書「を提出。その後の少年法の改正のきっかけになったのです。 被害者側にたったこのようなノンフィクションは私は見たことがない。 世の親たち、そして教育者にぜひ読んで戴きたい本である。 |
『私たちの希望はどこにあるか-今、なすべきこと』 (加藤周一、かもがわブックレット) 昨年11月に京都で行われた講演会の記録です。 「小さな市民団体で活動していく →市民団体どうしが横につながっていく →大きな動きになる」 ということや、 自分がどのような考えを持って行動するのかの 自己チェック(?)など、 老人党に参加しているみなさまにぜひご覧いただきたい本でした。 今の世の中がどういうところにいるのか、 イラク戦争のこと、日本のこと、 いつもながらの明解でわかりやすい語り方で書かれています。 |
▼Rayさん: >『私たちの希望はどこにあるか-今、なすべきこと』 >(加藤周一、かもがわブックレット) > >昨年11月に京都で行われた講演会の記録です。 > >「小さな市民団体で活動していく >→市民団体どうしが横につながっていく >→大きな動きになる」 >ということや、 >自分がどのような考えを持って行動するのかの >自己チェック(?)など、 >老人党に参加しているみなさまにぜひご覧いただきたい本でした。 > >今の世の中がどういうところにいるのか、 >イラク戦争のこと、日本のこと、 >いつもながらの明解でわかりやすい語り方で書かれています。 よい本を紹介していただきました。是非読んでみようと思います。 また「かもがわブックレット」には私の関心のあるテーマの本がたくさんあります。 http://www.kamogawa.co.jp/moku/book_l/101_150/2/101_150.html ご紹介ありがとうございます。 |
▼なおさん: こんばんは。 こういう本は一人でも多くの方に読んでいただきたいと思って紹介しましたが、 なおさんのようにおっしゃっていただけると心強いです。 > >また「かもがわブックレット」には私の関心のあるテーマの本がたくさんあります。 > >http://www.kamogawa.co.jp/moku/book_l/101_150/2/101_150.html このような小冊子がもっと広く読まれるようになるといいと思います。 サイトのご案内、ありがとうございました。 |
『茶色の朝』 (フランク・パヴロフ・著、ヴィンセント・ギャロ・画、 藤本一勇・訳、高橋哲哉・メッセージ、大月書店) 定価:1000円 「茶色の猫・犬はほかの色のものよりも利口であり、 病気に強く、繁殖力も適当であるので、 茶色以外の猫・犬をペットにすることを禁ずる」という法律ができた…… というところから始まるお話です。 淡々として描かれる日常が怖いです。 本文30ページ弱、メッセージ(解説)10ページあまりの小さな本なので 本当に短い時間で読むことができます。 今、私たちはどこにいるのだろう?という気持ちになります。 ぜひ。 |
▼Rayさん: >『茶色の朝』 >(フランク・パヴロフ・著、ヴィンセント・ギャロ・画、 >藤本一勇・訳、高橋哲哉・メッセージ、大月書店) >定価:1000円 > こんにちはー。早速買って読みましたよー。 身につまされる本でした(^^; いい本です。私の友達にも紹介したり、貸してあげようと思います。 ありがとうございました。 |
『だからアメリカは嫌われる』(原題『鷹の影』。マーク・ハーツガード著、草思社) 自分たちが他人の目にどう映っているか考えないアメリカ人。 自分たちの基準を世界に当てはめようとするアメリカ、いわゆる「何処でもアメリカ」 自由、民主主義を旗印にしているアメリカがいかに嘘で塗り固められているか、2000年の大統領選の裏側なども紹介されていて、アメリカという国を少しは知るのに役立った本。 |
現在、眼を痛めており私自身が読んだ本ではないので心苦しいのですが。 高遠さん達を励ます署名のお願いに伺った際に、是非にと友人が薦めてくれました。 『“闇”の世界権力構造と人類の針路』 「力の道」から「命の道」へ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887370105/250-5324973-9101809 『日本が闇の権力に支配される日は近い』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887372124/ref=pd_sim_dp_1/250-5324973-9101809 |
このスレッドで今までなだいなだ著書が紹介されたことがないのが実に奇妙に思えますが、とりあえず、なだいなだ著「TN君の伝記」は読んでおくべきかと。 |
今更って気もしますが、なんと老人党員で「老人党宣言」を読んだことがないという人がいるそうなので。 なだいなだ著・筑摩書房刊「老人党宣言」定価1000円+消費税 この本の印税は、老人党の基金にされます。つまり、このサイトの維持運営などにも用いられるってこと。老人党を資金的に応援する方法の一つが、この本を買うことです。 老人党員としてあれこれ議論している人たち。議論もいいですが、まずはこの宣言くらいは読んでおきましょうや。老人党が生まれた経緯や、老人党設立にかけられた理念を知らずに老人党員を名乗り、老人党について論じるってのはやっぱり順序が違うと思いますよ、私は。 |
竜野天馬さんおすすめの『老人党宣言』は、まさに老人党を理解するためにお読み頂きたい本です。その印税をなだいなださんから頂いて運営していることも事実です。 なだいなださんの本なら、政治を論ずる前に、まず『権威と権力』をお勧めします。 岩波新書です。題は難しそうですが、なだいなださんの語り口と同様、大事なことがとても分かりやすく書かれています。 また『つむじ先生の処方箋』(五月書房)は連載をまとめたものですが、折々の時事問題をこう見るのか!と、私にはいつも目から鱗の思いがします。 中学生でも読める物語なんですけれど『おっちょこちょ医』も好きだなあ。書店にいらしたら、ちくま文庫、岩波新書、集英社文庫あたりの棚を眺めてみて下さい。なだいなださんのどのご本でもお勧めできます。 |
▼珠さん: >なだいなださんの本なら、政治を論ずる前に、まず『権威と権力』をお勧めします。 >岩波新書です。 珠さん おはようございます。話には聞いていましたがまだ読んでいません。では、腰を上げて読んでみます。どこでも売ってますよね? |
▼珠さん: こんにちは!はじめまして。 >なだいなださんの本なら、政治を論ずる前に、まず『権威と権力』をお勧めします。 >岩波新書です。題は難しそうですが、なだいなださんの語り口と同様、大事なことがとても分かりやすく書かれています。 この本を3日前に買ってきました。色んな本があるので順番に読みます。 なだいなださんの著作のなかで、「一度読んだだけでは分からないような言葉や表現」に遭遇したことがありません。それから、これ↓は連載をそのまま楽しみにして読んでいますが、私も目からウロコがたくさん落ちてます。学ぶことの多い作品です。 >『つむじ先生の処方箋』(五月書房)は連載をまとめたものですが、折々の時事問題をこう見るのか!と、私にはいつも目から鱗の思いがします。 |
海には萬劫亀遊ぶ 蓬莱山をや戴ける 仙人童を鶴にのせて 太子を迎えて遊ばばや 黄金の中山に 鶴と亀とは物語 仙人童の密かに立聞けば 殿は受領になり給ふ この歌、以前NHKのドラマで出てきたのですが… なんともいえず、のんびりしたムードが好きですね。 日本人は長生きが特権! みなさま、お健やかに。 |
昭和18年11月に開かれた大東亜会議について、負の面に関しても書きつつ、その歴史的な会議、そしてそこで採択された大東亜共同宣言について掘り下げて書かれた著書です。 特に大東亜共同宣言、大東亜共栄圏という構想を政治プロパガンダと斬って捨てていらっしゃる方にこそ読んでいただきたいと思います。 |
▼つるみさん: > 昭和18年11月に開かれた大東亜会議について、負の面に関しても書きつつ、その歴史的な会議、そしてそこで採択された大東亜共同宣言について掘り下げて書かれた著書です。 > 特に大東亜共同宣言、大東亜共栄圏という構想を政治プロパガンダと斬って捨てていらっしゃる方にこそ読んでいただきたいと思います。 >【負の面に関しても書きつつ】 おいおい日本語を正しく使ってくれよな。「負の面ももつ」ということをさらりといって、あたかも大東亜…が正であることを刷り込もうというのかな。それとも大東亜…を語る時には、やっぱりそんな弁解が必要なのかな? |
▼ウミサチヒコさん: >▼つるみさん: >> 昭和18年11月に開かれた大東亜会議について、負の面に関しても書きつつ、その歴史的な会議、そしてそこで採択された大東亜共同宣言について掘り下げて書かれた著書です。 >> 特に大東亜共同宣言、大東亜共栄圏という構想を政治プロパガンダと斬って捨てていらっしゃる方にこそ読んでいただきたいと思います。 > >>【負の面に関しても書きつつ】 >おいおい日本語を正しく使ってくれよな。「負の面ももつ」ということをさらりといって、あたかも大東亜…が正であることを刷り込もうというのかな。それとも大東亜…を語る時には、やっぱりそんな弁解が必要なのかな? ひとつの事実に対して良い面も負の面もあるんじゃないのでしょうか? 全部良かったというのも信用できないし、全部悪かったというのも信用できないと思うのですが・・・ |
あなたの書き込みを今まで拝読させて頂いていましたが、何も分からない様に書いてらっしゃいますが、実際反論を書いている部分が全て反戦派への書き込みである所を見ると、既にお考えが決まっていて書いてらっしゃる様に見えます。 ご自分のお考えがありながらそれを披露せずにわざと疑問調に書き相手を批判するのは感心しませんね、もっとこそこそせずに堂々と論陣を張られては如何でしょう? |
半分くらいまで読みました。 なんて表現したらいいんでしょう…結構「難しい」。 こういう思考を普段していないと理解するのが難しい本ですね。 思考も訓練なのだと思いました。 読みながら、いろんなことに思いを巡らせてしまうので、進みません。 「がんばる」ことについて、自分の「人間性」について、 自分の「愛国心」について、「偽善心」について、 学生時代のこと、家族のこと、自分の病気のこと、仕事のこと…など。 けれどこうやって、読みながら考えがあっち行ったりこっち行ったりする本は、 疲れるけどあとあとに残る本ですね。 本全体の「イメージ」をつかみながら読んでます(-_-;)。 |
たしかに、なだ本の中では「人間、この非人間的なもの」は難しい部類に属するかもしれません。 でも、なださんは「易しいことを書くことと、易しく書くことの違い」を知ってる人ですから、もっといろんな本に挑戦してみてください。 「あなたへの手紙」なんかもお勧めです。 |
少し前につるみさんが、深田祐介『黎明の世紀』を紹介してくださいました。 私も、先の戦争とその時代、父母や祖父母が生きた時代を、いろいろな角度から、 なるべく豊かに、生き生きと、見つめ直すのは、大事なことだと考えていますので、 機会を見つけて読んでみようと思いました。ご紹介、ありがとうございました。 そんな意味も含めて、私が最近、深い感銘とともに読み終えた本があります。 加賀乙彦『永遠の都』(新潮文庫、1〜7) 文庫本7冊の大作で、昨秋からこの春先にかけて、ときに数ページ、ときには 一気に数十ページと、読み重ねてきました。昭和十年頃から終戦後までの、 おもに東京を舞台にした物語です。永遠の都とは、東京の興亡を示しています。 老若男女、何人かの主要な登場人物の人生ドラマが、変幻自在な筆致で精緻に 塗り重ねられ、その時代を一緒に生きているような興奮や笑いや涙を催すことも、 しばしばでした。文学青年、軍人、子供、時代に翻弄される女たち、キリスト者、 日露戦争の軍医で、その後も獅子奮迅の人生をおくる怪物のような爺さん(私は このお爺さんが妙に好きなのですが)、読んでいて、飽きることがありませんでした。 この作品を通じて私は、昭和十年代の日本、とくに東京、そこに暮らしていた さまざまな人たちのリアリティを、ずっしりとした手ごたえをもって受け取る ことができたように思います。それは私が、昭和ヒトケタの父母、とくに母から 聞いてきた、十代の彼女が懸命に生きていた東京の姿とも、よく重なります。 戦中の日本を、糾弾、断罪するのか、その志や誇りを見直そうとするのか、 そのどちらにもかかわらず、感慨深く読める作品と考え、ご紹介いたしました。 |
『戦争のつくりかた』という絵本の発刊のお知らせメールをいただきました。 転載可とのことなので以下に転載します (参照サイト:戦争のつくりかた)。 先日ご紹介申し上げた『茶色の朝』と同じように、 一人でも多くの方に読んでいただきたい本でした。 (以下、転載です) ============== ◇・◆ ノンフィクション絵本「戦争のつくりかた」発刊のお知らせ◆・◇ 最近は、あまり楽しいニュースを聞かなくなりました。 世界では悲惨な出来事が減るどころか、 重苦しい緊張感が、常にわたしたちの周りを取り巻くようになった気がします。 ここ数年、日本も徐々に、しかし大きく変化してきているのを感じています。 以前なら、きっと成立しなかったであろう法案が、 十分な審議もなしに、いつの間にか国会で採決されています。 この先、この国はいったいどこへ行くのでしょう? それを考える一つの手立てとして、このたび、絵本「戦争のつくりかた」 を以下のサイトで公開することにいたしました。 http://www.ribbon-project.jp/book/ それは、未来のひとつの可能性を描いています。 単なる作り話のように見える話の展開が、 実はすでに成立している法律や、現在まさに国会で審議中の法案などに 基づいていることを知って、驚かれる方もいらっしゃるでしょう。 タイトルは「戦争のつくりかた」ですが、 内容は「戦争のつくられかた」と言えるかもしれません。 いままで戦争をしてこなかった国が いつしか戦争のできるしくみを持つようになる、 そのようすが淡々と描かれていきます。 しかし、結末には希望もあります。 小学校高学年のお子さんにも読めるよう、やさしい表現を心がけ、 難しい漢字にはルビを振りました。 画面上で読むPDF版、WEB版のほか、 小冊子に製本しやすい形式のPDF版も用意しました。 ご家庭やグループで、ご自由にダウンロードし、印刷してお読みください。 ダウンロードは無料です。 また、近日中にはブックレット形式のものも、 ご希望の方にお頒け出来る予定です。 関連情報は随時上記ホームページで公開していきますので、ご利用ください。 ご家庭や学校、職場などで、みなさんでお読みいただければ幸いです。 ---------------------------------------------------------------------- ノンフィクション絵本「戦争のつくりかた」(全36ページ) WEBサイト:http://www.ribbon-project.jp/book/ 原案・監修:りぼん山本 挿絵:井上ヤスミチ 製作協力:池田香代子、伊藤美好、今村和宏、井上祐子、 ちさと、福間由紀子、室田元美、吉田真紀子、 石塚、藤山、hana、milky、smile、ramu、yodai ============== |
『届かなかった手紙』 クレスマン・テイラー 著 北代美和子 訳 文藝春秋社 米国在住のユダヤ系アメリカ人と、その友人である独国在住のドイツ人の間でやりとりされるわずか20通ほどの手紙で構成されている短編小説です。 ユダヤ人大虐殺が行われるより早くに発表された(1938年、ストーリー誌に掲載)にもかかわらず、ナチズムに対して的確な警告を発しています。 |