Page 872 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼対話をする難しさ 桃李 04/7/3(土) 16:00 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 対話をする難しさ ■名前 : 桃李 ■日付 : 04/7/3(土) 16:00 -------------------------------------------------------------------------
ギリシャで古代より発達してきた「演劇」は、優れて今にも通じる人間の普遍的なテーマを持っています。実はギリシア演劇には、「対話の訓練をする。」という大切な役割がありました。 ギリシャで演劇が行われるようになった背景のひとつに、「政治を皆で決めていくための議論の訓練の必要性」がありました。 古来より、ギリシアの人たちは演劇を作る、演じる、鑑賞する。などの方法で、自分の表現の幅を、広げて、相手と対話する技術を高めていきました。身振り手振り、自分の持っている言葉の種類を増やす、どういうときにどんな言葉を選んで発すればよいか。演劇は格好の教材でした。 どうしてギリシャの演劇は今見ても古くないのか。虚飾なく真実に的を絞って描かれているから。人間がかかわりあうことが、今も簡単なことではないから。 私が何でこんな話をするか。対話は簡単なものではないことを常に頭に置いて話し合うことを忘れてはいけないと思ったから。対話で相手の考えを変えるのは、先ず不可能だということ。さらに、書き込みの動機は、私も含めて、相手の話を聞きたくて書くより、少なくとも最初は、自分の主張を聞いてもらいたいから書く意味合いの方が強いと思う。 掲示板のルールだけでなく、上述のような理由で、もともと「対話は難しい」ということも常に考えながら、掲示板に向き合う必要を私は感じています。まして、相手の顔の表情、眼の動き、どんな声かも、抑揚も分からないこの場所では。 |