Page 1637 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ブッシュは世界を破滅させるのか(1) 流水 06/3/24(金) 9:35 ┣Re(1):ブッシュは世界を破滅させるのか(1) キタキツネ 06/3/24(金) 10:08 ┃ ┗Re(2):ブッシュは世界を破滅させるのか(1) 流水 06/3/24(金) 14:26 ┗Re(1):ブッシュは世界を破滅させるのか(2) 流水 06/3/24(金) 10:11 ─────────────────────────────────────── ■題名 : ブッシュは世界を破滅させるのか(1) ■名前 : 流水 ■日付 : 06/3/24(金) 9:35 -------------------------------------------------------------------------
寝苦しい夜、人はしばしば厭な夢を見る。 寝覚めた時、脂汗にぬれている自分を発見して、あれは夢だったかとほっとする。 このような経験は誰にでもある。 現在の世界は、この【悪夢】のさなかにあると見れない人間は、よほど自分の感性が狂っていると思ったほうがよい。 いよいよ、米国による【イラン攻撃】が現実の政治日程に入ってきた。先日、ブッシュ大統領は、イラン攻撃の可能性を示唆した。戦争を始めるためには、準備におおよそ3ケ月かかる。大統領がその可能性に言及するということは、もう準備を終えたということであろう。 外交的にはイランと交渉する話になっているが、イランが核兵器を開発していると考えられる証拠がないのに「世界で最も危険な国」と見なす奇妙な基本姿勢は変わっていない。これは、イラクの時と同じ論法である。 イランの方も「平和利用なので核開発は絶対やめない」という姿勢を変えていない。なぜなら、イランは米国のイラク攻撃で学んでいる。核兵器を廃棄したのに米国はイランを攻撃した。つまり、抵抗力を削いでおいて、叩くというのが米国のやり口。それなら、米国の要求を呑まないほうがはるかに得策というわけである。 しかも、米国にとって外交交渉は世界世論を納得させるための儀式に過ぎない。おそらく交渉は長続きせず破綻し、2−3カ月以内に再び「軍事的解決」というキーワードが頻出する事態に戻ると予測される。 また米軍は今年、イラクから撤退を開始する予定だったが、ゲリラ活動の激化によって、撤退は難しくなっている。先日、ブッシュ大統領が自分の任期中米軍の撤退はないと語ったように、引くに引けない情況に陥っている。イラク駐留兵力数は、減るどころか増えている。 それに加えて、イラン攻撃である。当然、イランはイラク駐留米軍の足元をかく乱する作戦に出る。(これは現在も行われている可能性がある) さらに、イラン攻撃をするということは、シーア派・スンニ派のうち、シーア派を敵に回すということを意味する。ということは、現在のイラク主流派であるシーア派を敵に回すことになる。こうなると、シーア派地域にいるイギリス軍、日本自衛隊は非常に危険な情況に陥る。これを見越した英軍は、この5月に撤退するという方針を打ち出している。 さて、自衛隊はどうするのか。下手をすると、多くの戦死者を出す可能性が高い。 |
流水さん 本当に恐ろしいですね。 少し前、テレビで平沢勝栄氏が、以前アメリカ高官と会談したときに「どうしてアメリカは、イラクが核兵器を廃棄したのに戦争をはじめたのか? 核を心配するなら北朝鮮の方が先ではないのか?」と聞いたそうです。 ところが返ってきた言葉は「核兵器が無い事が分かったから攻撃したのです。核があったら攻撃できますか?」 というようなことを話していました。 アメリカの外交交渉は世界世論を納得させるためのパフォーマンスで、攻撃モードに入っていると思った方が良いでしょうね。目が離せなくなってきました。 |
キタキツネさん、 ●ところが返ってきた言葉は「核兵器が無い事が分かったから攻撃したのです。核があったら攻撃できますか?」 というようなことを話していました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そのTV、わたしも見ていました。純粋に戦争だけを考えるとしたら、当然の帰結でしょう。相手を裸にしておいて、ボコボコニする、というのが一番コストがかからない方法です。大阪の陣のとき、徳川家康も同じ方法をとりました。 戦略というのは、このような方法を考えることです。 米国という国は、後からそれがばれてもかまわないと考えているのでしょう。湾岸戦争のとき、油にまみれた水鳥の映像が流されましたが、これもCM会社のやらせ映像でした。その評価は、「あれはうまくいった。あれで世界の世論を味方につけた」というものでした。 今回のイラク戦争の大義名分などどうでもよいのです。勝ちさえすれば、理屈は後からどうでもつく(民主化だそうですが)と考えているのです。 ●アメリカの外交交渉は世界世論を納得させるためのパフォーマンスで、攻撃モードに入っていると思った方が良いでしょうね。目が離せなくなってきました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回のイラク戦争の反省から、コンドリー・ライス女史はヨーロッパを味方につけています。そして、ロシアをどのように味方につけるかを考えています。先日、プーチン大統領が中国を訪問していますが、これもそのための地ならし(中国説得)でしょう。見返りは、中央アジア原油の安定供給と靖国参拝をとめるためにアメリカから日本に圧力をかけさせる、というものではないかと想像しています。 インドに核技術を提供するというのは、おそらくイランを怒らせる(米国のダブルスタンダード)のが一つの目的で、もう一つは対中国封じ込め戦略の一環だと思います。 最近、靖国神社参拝に対する懸念が各国から示されているのは、上記の文脈から見れば理解できます。 イラン攻撃というベクトルを入れて国際政治を見れば、かなりのところが理解できます。 |
ではイラン攻撃はどのようなシナリオで行われるのか。 考えうる基本的なシナリオは以下の通りであろう。 ●イランの反体制組織を糾合して、イランの石油地帯(フゼスタン)などで 反乱を起こさせる。 ●イラン軍が鎮圧に向かう。●反体制組織が米英に救援要請 ●米英軍が空爆 ●イランは石油が足りなくなる ●ホルムズ海峡を米英軍により封鎖 ●米英軍によりイラン核施設攻撃 ●イラン燃料不足深刻 ●反政府暴動拡大●イラン政府崩壊 ※反体制組織の中心は、クルド人組織になる可能性が高い イランの方もこれを手をこまねいて見ているはずがない。 ●石油決済をドルからユーロにかえる●ドル売りを行う ●ドル暴落 ●ホルムズ海峡封鎖 ●中東地域のイスラム原理主義組織(ハマス。ヒズボラなど)を一斉蜂起させる ●中東産油地域のパイプライン爆破など●世界中のイスラム教徒の蜂起 どちらのシナリオも一つ間違えば、長期戦になり、世界中にその影響が広がることは火を見るより明らかである。イラク攻撃などとは比較にならない深刻な影響を与えることは必至である。 おそらく、以下のような結果をまねくだろうと予想できる。 ●石油価格の暴騰●ドルの暴落●世界経済の大混乱●各地域で紛争勃発 これは世界中の人々を大混乱に落とし入れるシナリオである。まさに【白昼の悪夢】を見るような気持ちがする。 永田議員のメール問題などにうつつを抜かしている日本の国会、メデイアなどは、まさに平和ボケしているとしかいいようがない。 |