Page 1357 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ロシア学校占拠事件 森下 泰典 04/9/5(日) 14:01 ┗Re(1):ロシア学校占拠事件 敦煌 04/9/5(日) 15:41 ┗Re(2):ロシア学校占拠事件 リアル 04/9/5(日) 21:54 ─────────────────────────────────────── ■題名 : ロシア学校占拠事件 ■名前 : 森下 泰典 <vana-a1675ka@coral.broba.cc> ■日付 : 04/9/5(日) 14:01 -------------------------------------------------------------------------
あの惨劇で犠牲となったものたちに対し、心から哀悼の意を示すものであります。 さて、この事件に関する主要5紙の社説を見比べてみました。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 朝日新聞「■学校占拠事件――力と憎悪が招いた悲劇」(9月4日付) …テロがなぜ続発するのかについて、冷静に考える必要もあろう。事件そのものの 責任は武装勢力側にあるが、やっかいな問題は力で決着をつけるプーチン政権の体質に無縁といえるだろうか。… http://www.asahi.com/paper/editorial20040904.html 毎日新聞「学校占拠テロ 子供たちをすぐに返せ」(9月3日付) …こんな悪質極まりないテロ行為を繰り返していれば、チェチェン独立という彼ら の大義が汚され、自滅の道をたどらざるを得なくなるだろう。 (中略) その一方で、なぜテロが続くのか。ロシア政府も考えるべきである。「目には目 を」の力の行使だけではテロは防げない。武力に頼らず、対話による政治解決の道を常に探り、人々の不満や要求にも耳を傾けるべきだ。… http://www.mainichi-msn.co.jp/column/shasetsu/news/20040903k0000m070145000c.html 読売新聞[学校占拠テロ]「毅然と立ち向かうしかなかった」(9月4日付) …プーチン大統領は、テロリストの常套(じょうとう)手段に屈することなく、 取引にも一切応じない毅然(きぜん)とした態度でテロに立ち向かった。当然ある べき姿勢である。… http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040903ig90.htm 産経新聞■【主張】露学校占拠事件 「歴史」清算踏まえ対応を(9月4日付) …これを踏まえて武闘・独立派に大幅な自治権を与える政策への転換を図る選択肢 以外にはない。十八世紀にロシアに征服・併合されて以来のチェチェンの「血の復 讐(ふくしゅう)心」はそれほどに根深いが、彼らも残虐なテロの継続は国際的反 発を増すだけと心すべきだ。… http://www.sankei.co.jp/news/040904/morning/editoria.htm 日本経済新聞「許し難いロシアの学校標的テロ」(9月4日付) …プーチン大統領は今夏、老齢者や身障者に対する様々な福祉サービスをすべて 現金を支給する形に変え、国民の多数から反発を買った。支持率は下降傾向にあ る。テロへの対応のまずさがこれに加わり、プーチン政権は正念場を迎えている。 … http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20040903MS3M0301J03092004.html ////////////////////////////////////////////////////////////////////////// こうして見ると、産経新聞の方が、一歩踏み込んだ提言を行っているのに対し、 読売新聞の方は、「憎悪の連鎖」という観点の抜け落ちた、偏りのある社説で あるのは確かである(末尾の方では、「プーチン大統領が、従来のチェチェン 政策をこのまま継続すれば、同様の事件の続発が想定される。プーチン政権に とって、テロとの戦いは安易な妥協が許されない、最も困難な課題となってい る。」と、申し訳程度というか、遠慮がちな記述になっていたりして)。 まあ、「弱肉強食」を地で行く人物がグループ会長をやっているのだから、 自然と反映されるのだろうが…。 |
森下さん。御無沙汰しております。 森下さんの争点とは若干異なりますが、この惨劇に至る原因と申しましょうか 「憎しみの連鎖」について私見を述べさせていただきます。 1968年。チェコスロヴァキアは共産党1党支配が確立し 新たに政権を掌握したドプチェク氏の政策によって 所謂。「開かれた共産主義」が行われようとしていました。 これが「プラハの春」と云われ、急速に浸透していきましたが ブレジネフ率いるソヴィエト中央政権は、著しくこれを糾弾。軍事的な威嚇を始めました。しかし、改革は進んでいったのです。が、同年8月20日。ワルシャワ条約機構軍はプラハに侵攻。市民数十人を殺害し、ドプチェク等指導者を逮捕。 結局、改革・開放を標榜したプラハの春は抹殺された訳です。 私は、1985年にゴルバチョフ政権が「グラスノスチ」と「ペレストロイカ」 を提唱、実行するまで(この年。奇しくも、先進国はプラザ合意で日本はバブルに突入)旧ソヴィエト連邦の各地で、このような統治者に因る被統治者への テロリズムが行われていたように思います。 これと似ているのが、イスラエルとパレスティナです。 イスラエルはテロリズムによって建国し、立場が逆転しました。 実に1948年のイスラエル建国以来、テロリズムによる政権奪取や革命が 多く起こっています。フランス革命以来。統治者によるテロリズムは存在し これに反する被統治者のテロリズムとの鬩ぎ合いです。 イスラエルのこうしたテロリズムを、アメリカは反テロリズムの戦いとして 黙認している。こうした動きが東欧を支配するのもまた、しかりでありまして チェチェン独立を主張するチェチェン人。ロシアだとするプーチン政権。 ペレストロイカ、東西ドイツ統合。東欧諸国の傷みながらの独立を目の当たりにしてきたチェチェンの人々を統治者の理論でテロリズムで押さえつける。 被統治者のテロリズムは犯罪というなら、警察力の行使で済ませればよいのですが 軍隊で投入した時点から、犯罪検挙ではなく、統治者に因るテロリズムとなってしまいます。イスラエルが武力で押さえ込めば、女子供が自爆テロに走る。 パレスティナ人は、最終的に「ユダヤ人を地中海から叩き落とすまで、血の一滴になるまで戦う」と言っています。 このように、テロリズムに対するテロリズムは「憎しみの連鎖」になって どちらかが滅ぶまで続いてしまうようです。 我々、日本人の理解を超えたところにあるようでなりません。 悲惨だとか、何故?救えなかったという声もありますが、それ程簡単な問題では ありません。 |
▼敦煌さん: > >このように、テロリズムに対するテロリズムは「憎しみの連鎖」になって >どちらかが滅ぶまで続いてしまうようです。 憎しみの連鎖を断ち切ることこそ、テロリズムをなくすことだと思います。 日本と中国や韓国、朝鮮民主主義共和国の関係においても、憎しみの連鎖を断ち切る事が重要で、煽ることは絶対なすべき事ではないと思います。 私は、日本の一部において、東アジア各国に対して、差別的かつ挑発的な言辞をくりかえす一部政治家や、その見解を支持する人々の思考に及び行動に深い憂慮を抱いています。 |