Page 2329 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼主要政策ー防衛を考える しげちよ 05/1/29(土) 16:19 ┣Re(1):主要政策ー防衛を考える tomyk 05/1/29(土) 17:40 ┃ ┗Re(2):主要政策ー防衛を考える しげちよ 05/1/30(日) 0:32 ┃ ┗主要政策ー防衛を考える--同盟国との連携強化 tomyk 05/1/30(日) 6:38 ┃ ┗Re(1):主要政策ー防衛を考える--同盟国との連携強化 しげちよ 05/1/30(日) 9:20 ┃ ┗主要政策ー防衛を考える--日本の海洋基本防衛 tomyk 05/1/30(日) 9:42 ┗Re(1):主要政策ー防衛を考える 姫子 05/1/30(日) 1:51 ┣Re(2):主要政策ー防衛を考える tomyk 05/1/30(日) 6:55 ┗Re(2):主要政策ー防衛を考える しげちよ 05/1/30(日) 9:15 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 主要政策ー防衛を考える ■名前 : しげちよ ■日付 : 05/1/29(土) 16:19 -------------------------------------------------------------------------
国土の安全,国民の安全,国民の財産の保全を考えるのは,国家としては当然ですし,誰もが考えることでしょう。 しかし,その安全をどのように確立するかにおいては,様々な考えがあります。 政党内においても,まだら状態の党もあります。徹底しているのは社民党と共産党くらいなものでしょう。 国土防衛に関しては様々な考えがあります。みなさんどれでしょうか。 1.日本は,防衛など考えなくてよい。防衛力は戦争の引き金になる。いかなる防衛措置も,警察・海上保安庁以外,必要がない。日米安保は破棄する。当然,自衛隊は廃止。 2.(上記と考え方は同じだが)国連による防衛と警察・海上保安庁があればよい。(日米安保破棄する・しないの両方あり) 3.ある程度の防衛は必要だが,国連と在日米軍がいるのだから自衛隊を縮小・廃止してもよい。 4.防衛は必要だから,国連+在日米軍+自衛隊で国土を防衛する必要がある。 5.防衛力はもつべきだが,防衛力は米軍に依拠するべきではない。地域安全保障体制を築き,日中韓ASEANなどで集団防衛する。 6.防衛力はもつべきだが,防衛力は米軍に依拠するべきではない。防衛力は日本一国で確立すべきである。 これらの選択肢だけではないと思いますが,とりあえず今まで接してきた考え方を並べました。 わたしの考えは,現実的には4です。米国からの防衛体制の離脱はかなりむずかしい。現在はできないといっていいでしょう。それならば,米国に振り回されないように自衛隊が日本防衛に積極的になり,情報も米国任せではなく日本独自でとり,日本防衛の主導権を日本がとるべきでしょう。(これもむずかしいですが) 理想的には,5です。米国の桎梏を逃れて,近隣諸国で防衛体制をつくることです。なお,中国や韓国が入っていますが,もちろん,現状のままでは反対する人もいるでしょう。日本を敵国視しないような,そして相手の国柄を認めあえるような間柄になってから,ということを仮定した上でのことです。 つたない提案で申し訳ありません。 |
▼しげちよさん: 5と6ですかね。 日本はご存知のように周囲を海に囲まれている、島嶼列島国家です。 当然防衛の根幹は、海域--平たくいえば、制海権を第一義に確保することが、日本の防衛の第一歩でしょう。 ただ、その海域は非常に広範囲に広がっており、日本海以外を守ろうとする場合、相当な防衛力を必要とすることになります。 特に重要なのが、東南アジアから中東インド洋と太平洋の大圏航路にあります。 これは、日本が無資源貿易国家である事から説明が成り立ちます。 日本一国だけで、これだけの海域を守るのは至極困難であり、当然利害を同じくする国家との同盟も視野に入れなくてはいけません。 南はオセアニア、西は台湾・インドネシア・フィリピン・マレーシア・タイ・インド、北は中国や韓国、東はロシアやアメリカですね。 これらの国と同盟するにしても、海洋戦力が乏しい国のことを考えると、日本が担う防衛力は増えてしまいます。 しかし、それでは防衛枠組みの予算等で無理が出てきますから、そういった国家との調整が重要になるでしょうね。 ちなみに、現在の自衛隊の戦力を増やすことは反対です。 |
▼tomykさん: >日本はご存知のように周囲を海に囲まれている、島嶼列島国家です。 >当然防衛の根幹は、海域--平たくいえば、制海権を第一義に確保することが、日本の防衛の第一歩でしょう。 おっしゃるとおりです。 >ただ、その海域は非常に広範囲に広がっており、日本海以外を守ろうとする場合、相当な防衛力を必要とすることになります。 >特に重要なのが、東南アジアから中東インド洋と太平洋の大圏航路にあります。 >これは、日本が無資源貿易国家である事から説明が成り立ちます。 >日本一国だけで、これだけの海域を守るのは至極困難であり、当然利害を同じくする国家との同盟も視野に入れなくてはいけません。 そうですね。納得します。 >南はオセアニア、西は台湾・インドネシア・フィリピン・マレーシア・タイ・インド、北は中国や韓国、東はロシアやアメリカですね。 >これらの国と同盟するにしても、海洋戦力が乏しい国のことを考えると、日本が担う防衛力は増えてしまいます。 >しかし、それでは防衛枠組みの予算等で無理が出てきますから、そういった国家との調整が重要になるでしょうね。 まさにそのとおりと思います。 > >ちなみに、現在の自衛隊の戦力を増やすことは反対です。 わたしもそう思いますし、実際に削減方向です。 なぜ、増やすことには反対ですか? |
▼しげちよさん: おはようございます。 >>ちなみに、現在の自衛隊の戦力を増やすことは反対です。 > >わたしもそう思いますし、実際に削減方向です。 >なぜ、増やすことには反対ですか? 正当な理由とは言いがたいですが、現状の予算の枠内による防衛費が、現時点での国民生活にそれほど影響を与えていないからというのが理由です。 例えば、固定翼機運用可能な航空母艦を日本が装備した場合どうなるでしょうか? 現在軍事専門家が、日本に装備するのに最適といわれているF−35VTOL型と、排水量20000tのVTOL空母を配備すれば、相当な予算を取られてしまいます。 整備ローテーションを考慮すれば、最低でも2隻配備。 搭載機が1隻で12機ほどとして、隻数×12+予備機を考慮すれば、40機前後。 それを護衛する護衛艦と、それらの維持費。 そして運用する乗員や、航空機搭乗員の人件費と訓練費用。 相当な金額になりますよ。 確かに航空母艦の多目的任務にむいた、柔軟な運用性は魅力的ですが、これではかなり予算を圧迫してしまいます。 それより、タイやインドなどではハリアーを運用できる空母を装備していますし、同盟を結んだ国でも日本の対潜哨戒機が運用できるような相互防衛案を推進したほうが、低予算で済みます。 また、日本の中古護衛艦や巡視艇の売却や新造、余剰装備の貸与や売却(P−3Cは現在20機ほどがモスボールされています)なども行うといいかもしれません。 軍事費・防衛費で国家予算を圧迫することは、新たな火種になりかねないという憂慮から、現状維持を意見するものであります。 |
▼tomykさん: >それより、タイやインドなどではハリアーを運用できる空母を装備していますし、同盟を結んだ国でも日本の対潜哨戒機が運用できるような相互防衛案を推進したほうが、低予算で済みます。 >また、日本の中古護衛艦や巡視艇の売却や新造、余剰装備の貸与や売却(P−3Cは現在20機ほどがモスボールされています)なども行うといいかもしれません このような提案に大賛成です。 まずは東南アジア諸国と地域安全保障体制を結ぶべきでしょう。 >軍事費・防衛費で国家予算を圧迫することは、新たな火種になりかねないという憂慮から、現状維持を意見するものであります。 これもおっしゃるとおりですね。規模を大きくするというよりも、護衛艦を徐々にイージス化する、といったようなことに予算を割くべきだと考えます。 |
▼しげちよさん: 大枠でのご賛同ありがとうございます。 現状で他国との防衛同盟を結ぶ際、もっとも重要なのが海洋航路防衛になります。 日本は第2次大戦において、アメリカの無差別潜水艦戦と機雷封鎖ににより商船隊を片っ端から沈められて国力を喪失しております。 そのためか、海上自衛隊の護衛艦や航空機装備は非常に対潜能力に重点を置いています。 世界でもかなり有力な汎用護衛艦「たかなみ」級「むらさめ」級は、対潜戦闘を最も得意としております。 現在は14隻を装備・または建造中となっています。 逆にイージス艦は、「こんごう」級が4隻配備、改「こんごう」級が2隻が計画中と、汎用護衛艦の半分にも満たない数になっています。 これはイージスシステム自体の価格の問題があると思いますが、他にも何か問題があるかもしれません。 ですが、アメリカ並みのイージスシステムを保有しているのは世界でも日本だけですし、多国間で海洋防衛同盟を結んだ場合、系空脅威に対する役割も重要なものになるでしょう。 また、日本の通常動力型潜水艦の能力も世界でも5本の指に入るものを持っています。 対潜哨戒機の配備数も、防衛地域に対する能力と配備数はアメリカを凌いでいるところは安心材料であります。 現代戦でも商船を守ることが海軍のあり方としては第一義であり、最も探知しにくい潜水艦に対する備えを重視している海上自衛隊の防衛戦略は大筋で同意できるものであります。 |
しげちよ様こんにちは!! 防衛問題には興味があるので、幼稚な私で申し訳ありませんが、思い出したことを書かせてください。 大学の授業で現政治家がいらっしゃって、沖縄から基地を撤廃すべきとの考えを述べられた先生がいました。(つまり米国追従型の国防体制をやめるべきとの考えでした。) 私はその方に、米国との協定がなくなった後、日本は自分の国を守るだけの力や能力がありますかと尋ねました。 先生は、「平和主義(憲法9条)と国連主義で国防は可能(ちなみに自衛隊については現状維持とのこと)」との考えでした。 また、「自衛のための戦力はどこかの国が日本を攻撃した際のことを前提としているが、その国はどこですか」と聞かれてしまい、答えにつまってしまいました。 米国との協定を切ると、自衛のことがものすごく気になってしまったのですが、意外と具体的な必要性が思いつかなくて… たしかにすごい平和的な考えだと思ったし、理想的だなぁと関心したのですが、 皆様はこの意見、どう思われますか? |
▼姫子さん: 姫子さんおはようございます。 少々過激な話かもしれませんが、軍事専門家などから見た場合の仮想敵国の定義として、自国を侵略する能力がある国が近傍に存在した場合、それは仮想的国になるというものがあります。 日本の場合はロシア・中国・アメリカがそれに当たります。 また、領土問題で紛糾している国家も、仮想敵国とみる場合があります。 ・ロシア(北方四島) ・中国(尖閣諸島) ・韓国(竹島) これらの領土問題は、国際的に見ても相手国の不当占拠もしくは領海侵犯に当たるという理由からなっています。 防衛力の無い国家は、領土・領海を守ることができず、ひいては国民生活の場も奪われることになりかねません。 例えですが、かつてフィリピンに駐留していた米軍が、フィリピンから撤退してすぐに、フィリピンの領土である南沙諸島を、中国は侵略・領有化を宣言してしまいました。 これは米軍という後ろ盾が無い状況で、フィリピンの国軍のみでは対抗できないだろうという判断から行ったと見てよろしいでしょう。 >http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/dem/efs/sat/spratly.html 防衛力はどんな状況になっても、国民の生命と財産を守るために必要なものです。 そして、防衛力は単純な戦力だけではなく、国際政治での発言力や影響力なども含めた国力こそが、防衛力であると思います。 |
▼姫子さん: >しげちよ様こんにちは!! おはようございます。 >大学の授業で現政治家がいらっしゃって、沖縄から基地を撤廃すべきとの考えを述べられた先生がいました。(つまり米国追従型の国防体制をやめるべきとの考えでした。) >私はその方に、米国との協定がなくなった後、日本は自分の国を守るだけの力や能力がありますかと尋ねました。 >先生は、「平和主義(憲法9条)と国連主義で国防は可能(ちなみに自衛隊については現状維持とのこと)」との考えでした。 日本の防衛を米国一辺倒に頼っていることに対しては、確かに弊害も多いと思います。一辺倒からの脱却は必要だと思うのです。そんな簡単に脱却はできませんが。 といって、tommykさんもおっしゃっておられますが、日本独自で防衛すると、多大な予算を要し、実現不可能です。 国連主義というのは、国連にも日本を防衛してもらおうという考えでしょうが、これもあまり期待はできません。 一つには、国連というのは「集団的自衛権をフルに活用した軍事同盟」であるからです。日本は、現状のままではこのサークルに入れません。もちろん、世界の信義に頼ってしまえば守ってくれるでしょうが、自国が軍事的に貢献できないのに他国に軍事的に貢献してくれ、といえるのかという問題があります。 さらに、国連には(これから変容するかもしれませんが)五大国による拒否権があり、日本の味方をしてくれる国ばかりではないことで、安保理が日本防衛に踏み切ることができるのか、非常に不安定だからです。 そのような不安定なものに命運を託することはできません。 わたしは、アメリカ一辺倒の安全保障は徐々に薄められていくべきで、地域で(まずはASEAN・米国と)結ぶべき方向に持っていくべきだろうと思います。 |