Page 2475 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼司法は犯罪を憎んでいるのか もの申す 05/3/5(土) 9:31 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 司法は犯罪を憎んでいるのか ■名前 : もの申す ■日付 : 05/3/5(土) 9:31 -------------------------------------------------------------------------
飲酒運転でひき逃げされ、27才の息子を失った母の慟哭を聞きました。 「自分は息子をひき殺して逃げた犯人に生涯二度とない悲しみを、裁判所(国)からは今までに味わったことのない悔しさを押し付けられた。もう生きて行く希望もない」夫と死別し息子の将来だけを生き甲斐としていた母は泣き崩れました。 全く落ち度のない息子の命を奪った被告に対する判決は、懲役三年だったとのことです。裁判で発言を許されたのはたった十五秒足らずで、それも犯人を厳罰に処して欲しいと言った途端発言を封じられ、それを決めるのは裁判所の仕事だお前にそのようなことを言う資格はないと叱責されたそうです。 判決文には被告の罪を軽減するための根拠も乏しい理由が並べ立てられ、被害者や遺族に対する配慮など一字も見当たらなかったそうです。 凶悪犯罪が次から次へと発生しておりますが、事件を忘れた頃目にする裁判報道には信じられないような判決が見られます。サラ金から遊興費を借りるため偽装結婚を繰り返し、戸籍上の十六歳の配偶者を殺害しライター油で焼いた男に対する刑罰は求刑・判決とも無期懲役でした。 憲法で認められている死刑は事実上機能を停止しています。私利私欲のため三人乃至四人以上の人を殺害しない限り極刑は科されません。 ひとりや二人を殺害しても無期懲役が事実上の最高刑となっています。これは決して死刑の代替刑ではなく、10年経てば仮出獄が認められるもので、遺族の悲しみが癒えぬ間に加害者は社会復帰を果たすのです。 遊ぶ金欲しさに罪もない人を殺害するような犯人の社会復帰を誰が望むでしょうか。憂さ晴らしのため放火して家人を焼死させた人間が、何故十年足らずの懲役で済まされるのでしょうか。多くの老人達から老後の資金を騙し取った犯罪者は、重くても懲役五、六年の刑罰です。しかも盗られた金はほとんど戻らず泣き寝入りを余儀なくされています。 飲酒運転は車を凶器とした殺人とも言えるものです。刑罰が重くなったとは言え危険運転致死傷罪を適用するには多くの条件があり、相当な飲酒量でも起訴できるのは十件に一件程度とのことです。 日本の刑罰は犯罪者を保護するためにあるようなものだ、とは或る弁護士の言葉です。裁判所の仕事もほぼ同一線上にあるのかも知れません。 法務大臣が死刑執行命令書へのサインを回避していることは、従来から言われてきたことです。国会議員も票に結びつかない案件には関心を示すことはありません。 社会的責任のある人物が経済犯罪を犯しても実刑を受けることはほとんどありません。かくして日本の刑法やその他法律の罰則規定は年々現実離れをしてきました。 厳罰化で犯罪が無くなるとは思いませんが、大幅に減少することは間違いありません。死刑制度のを是認する国民が81%にも及ぶとの調査結果も発表されました。しかし国民の声とは裏腹に犯罪者に対する刑罰は極めて軽いのが現実だと思います。 検察や司法は国民から信頼されているのでしょうか。彼らは心底犯罪を憎んでいるのでしょうか。せめて求刑を決まったように八割、七割に減刑するような判決は絶対に避けてもらいたいものです。 |