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 ▼アメリカの実情についてシンプル・明快な説明です。  珍 源斎 05/5/11(水) 9:44
   ┗生地主義と血統主義  退役軍人 05/5/11(水) 11:36

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 ■題名 : アメリカの実情についてシンプル・明快な説明です。
 ■名前 : 珍 源斎
 ■日付 : 05/5/11(水) 9:44
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   退役軍人 さん

こんにちは
前項のレスをもって限度の50項を超えてましたので
新規にレスをたてさせて頂きます。

まず、アメリカの実情についてシンプル・明快な説明を頂きました
こと、有難うございます。

日本では意外と知られてないことかも知れません。
私の孫娘は「父母共に日本人・日本国籍」の母親からアメリカ在住中
に生まれたので・アメリカ国籍を持つ権利がある・と聞いて

日本の実情と併せ考えてみて不思議にさえ感じた覚えがあります。
移民国アメリカの奥行きの広さに感じ入ったこともありました。

色々な国々についての実情は出来る限り「確かなこと」を知りたいと
常々思っております。
>
>米国は国籍を与える際に、国家に忠誠を誓わせるとの話ですが、これ等は愛国心の典型と言えると思います。

これは与えるのではなくて米国市民となることを決めた永住権者に国籍取得の権利が出来るということです。

資格条件を示します。

1. 帰化申請時に最低18歳であること。
2. 日常必要程度な英語の語学能力(読み・書き・会話)があること。
3. 米国の歴史や政府に関して、基本的な知識を持っていること。
4. 道徳上問題がなく、米国市民になるにふさわしい人間であること。
5. 米国の憲法を支持し、米国に忠誠を誓うこと。
6. 永住権利保有期間、18〜26歳の男性の場合、米国徴兵登録済みであることが確認されます。

この5.項にあるの記述を指摘しているのでしょうが、全文を引用すべきです。

「米国憲法を支持し」という前提があって「米国に忠誠を誓うこと」と続いている。

即ち、米国が憲法を規範とする法治国家であることを支持する前提があって、米国に忠誠を誓うということです。

6.項の徴兵登録は、国防は国民の義務であると憲法にうたわれていますから、米国籍を取得する目的で永住権を取得した者には徴兵登録を義務づけているのです。

国籍取得を目指さなければ、永住権を取得しても徴兵登録の義務はありません。これは永住権保持者の自由意思によります。

対象年齢(18〜26)に永住権を取得していて米国に在住している外国人に国籍取得の意志がなければ登録しなければ良いだけのこと。

国籍取得は難しくなりますが、社会保障などに差別があるわけじゃあありませんよ。死ぬまで米国で暮らす事が出来ます。

こんな仕組みは我々の国と違って移民国家なのだから当たり前の事でしょ。

自分が国民となろうとする国家に忠誠を誓わずして国民足る資格を得られる訳ないでしょうに。

それに、国家に対して忠誠を誓う事を免除される場合もあります。身体に障碍を持つ人には免除されます。

>国家に忠誠を誓わせる、強い米国を作る・・・となれば、国家の命令に逆らわない兵士が出来あがりますし、強い米国教育を行えば戦争に対する抵抗感は無くなるでしょう。

これはおかしい、米国社会を知らない人が言う事ですよ。

抵抗感が無い国民が、それも上院議員が正々堂々とイラク派遣反対だなんて言いますか。??
華氏911なんて映画が作れますか。??

>加えて米国では有力企業の力が非常に強く、自己の考え方をメディアに強く反映させることが出来るそうです。

メディアに対する影響力はありますが、むしろワシントンで行われているロビー活動の方が影響力が大きい。

数万人の従業員を抱える大企業が、政府に対して影響力を行使しようとするのは当たり前の事でしょう。

米国政府は米国企業の代理人である側面を持っていますが、それだけではない。

米国の所業を批判するのは自由ですが、誤った認識で社会の仕組みを原因とする主張は誤りです。

彼ら米国民の意志でもあり、彼らが選んだ仕組みであるという事実に敬意を払うべきです。

その上で、悪いものは悪いと批判すべきでしょうに。

>自由の国と標榜してはいますが、政府の行動に関しては以外と自由に情報を得る事が出来ない様です。

事実とは異なるこんな憶測で書いちゃあいけませんよ。

情報公開に関しては日本なんかよりはるかに進んでいますし透明性も高い。

一例をあげると、バンカーバスターを核兵器化する研究費一つでさえ議会の承認が必要なのに。ブッシュ政権が議会に予算の承認を求めていますけれど。

事実とニックさんご自身の推測であるとか、観点であるとか、きちんと整理して分けて書かれるべきです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 生地主義と血統主義  ■名前 : 退役軍人  ■日付 : 05/5/11(水) 11:36  -------------------------------------------------------------------------
   珍 源斎さん、おはようございます。

▼珍 源斎さん:
>まず、アメリカの実情についてシンプル・明快な説明を頂きました
>こと、有難うございます。

いえいえ、どういたしまして。

>日本では意外と知られてないことかも知れません。
>私の孫娘は「父母共に日本人・日本国籍」の母親からアメリカ在住中
>に生まれたので・アメリカ国籍を持つ権利がある・と聞いて
>日本の実情と併せ考えてみて不思議にさえ感じた覚えがあります。
>移民国アメリカの奥行きの広さに感じ入ったこともありました。

現代法治国家の原則なのですけれど、米国は

【入国方法の如何を問わず、主権の及ぶ領域では、主権国の法律を遵守する義務が個人に課せられ、個人は国籍の如何に関わらず法による保護を受ける。】

この原則にとても忠実なのです。

したがって、アメリカで出産すれば父母の国籍に関わらず【全く同じ出生証明書】が得られます。

国籍要件で生地主義をとる米国では、この出生証明書だけで市民権【国籍】が付与されます。

私の娘もそうですが、米国生まれですので二重国籍でした。
在外公館で手続きをしましたから、血統主義を取る日本での日本国籍と生地主義をとる米国での市民権を持っていたことになります。

日本の法律では二重国籍を認めていませんから、こういった事情で二重国籍を持つ人は22才(自身での判断が可能になるまで待って、具体的には20才から22才までの二年間)で、どちらか一つを選択しなければなりません。この手続きをきちんとしないと日本国籍を剥奪されることもありますので、ご注意のほどを。

米国は、移民元の国籍条項規則を尊重するという姿勢に徹していますから、二重国籍を禁止していません。移民の多い欧州例えばイタリアとかアイルランドは自国国籍と米国籍を同時に保持可能です。

私の娘はさんざん迷ったあげく米国籍を選択しました。
当時は米国の大学院で勉強を続けたいという強い気持ちがありましたから。

まぁ、日本でも米国でもどちらでも永住できる資格を確保したということかな。

お孫さんのことですから、気になられるようでしたら↓のページにJAPANという項目がありますからそこを読まれれば良いと思います。

http://www.mnllp.com/MNAduelcitizenIM.pdf

失礼いたしました。

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