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 ▼良心より社命  しまったk2 05/6/10(金) 21:43
   ┗Re(1):良心より社命  珍 源斎 05/6/11(土) 11:37
      ┗Re(2):良心より社命  しまったk2 05/6/13(月) 4:24

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 ■題名 : 良心より社命
 ■名前 : しまったk2
 ■日付 : 05/6/10(金) 21:43
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   今日の道新夕刊で、論説委員が「良心より社命」というコラムを載せていた。日本能率協会の新入社員アンケート調査で<良心に反する仕事>を指示された時、その2/3近くが、社命指示に従うという結果を見て、若者が学校を出たとたんに正義感を置き去りにしていることを心配していた。

そして、ナチスドイツ親衛隊のA.アイヒマンの言葉として「命令に従う人生は極めて安らかな生活である。物事を考える必要を最小限に減らすことができる。」とユダヤ人を大虐殺した話を引用していた。

この話のキーワードは、良心、正義感、命令服従(無責任とほぼ同義語)であるが、若者だけに限らず、今の世の中、これらの言葉は、寓話の世界にも出てこないほどの死語であるまいか。
戦前派世代と終戦直後世代くらいは、その通りに行動するかどうかは別にして、これらの言葉の意味を絶えず意識していた人達は少なからず居た。

しかし、今の時代のキーワードには、合理的という語が最優先である。良心、正義感という語は、どこかに論理の飛躍を伴いやすく合理的とはほとんど相容れないものがあるのではないか。

自分であらためて考えてみても、「良心」「正義感」とは、現代風には、どのように定義すればいいのか、ことばを整理できない。因みに、広辞苑を引いてみた。
 良心: なにが自分にとって善であり、悪であるかを知らせ、善を命じ、悪を退     ける個人の道徳意識
 正義: 人の行うべき正しい道義

つまりは、個々人の属性によって、いろいろとブレがあることを示唆している。
であるならば、いまの合理性の上に多様性や個性だけが尊重されている風潮が、良心や正義感を希薄にしているということか。

しかし、事件事故のときに、たいして責任をとれない責任者が、早く咽元を過ぎることを秘めて、ひたすら頭を下げている姿を見たならば、「無責任」という語が、あらためて人口に膾炙してくる。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):良心より社命  ■名前 : 珍 源斎  ■日付 : 05/6/11(土) 11:37  -------------------------------------------------------------------------
   しまったk2さん
こんにちわ!

良心なるモノ程、個人差のあるモノは無いように思えますが。
その差がアンケートに現れてるように思えます。

私の経験上では2/3ではなく80%以上が「良心より社命」では
ないかとする認識です。組織に組み込まれて順応を迫られれば止む得ぬ
仕儀ではないかと・思います。結果として「社畜」が生まれ出づるコト
になります。

多くのサラリーマンの内面的な葛藤は正にその点にあると思います。
今や、正義感より責任感を重視して欲しいと思います。
責任感があれば正義感は、それなりに引っ張られて来るように思います。

正義感、責任感、誠意なる人格の背骨に当たる部分は生まれてから
育ち成長する過程に於いてもそれが醸成される機会がコトの他、
少なくなっており、むしろ無責任モードの方が色濃く表面化してる
ように感じます。

特に偉い方々がマイクの砲列の前で詫びる姿に接するのは数限りなく
ありますので、それを反面教師として捉えてくれれば良いのですが、
仲々そのようには行かないようです。

現在は政治家の発する言葉が軽薄になり、言葉が持つ言霊としての
霊力が低下し、その結果、想像力が育つことが無い思考停止、
付和雷同が生じ易くなることにより社会が不安定になり、既に危険な水域に
入ったとする、自民党の長老「後藤田正晴」氏の対談での発言に
肯けるものがあります。

「良心より社命」は世を忍ぶ仮の姿?にしても人間の本質に関わる
コトだけに自己の確立をせぬ、ままに徒に歳を重ねることの人生にとっての
危険性には他人事ながら考えさせられます。

>今日の道新夕刊で、論説委員が「良心より社命」というコラムを載せていた。日本能率協会の新入社員アンケート調査で<良心に反する仕事>を指示された時、その2/3近くが、社命指示に従うという結果を見て、若者が学校を出たとたんに正義感を置き去りにしていることを心配していた。
>
>そして、ナチスドイツ親衛隊のA.アイヒマンの言葉として「命令に従う人生は極めて安らかな生活である。物事を考える必要を最小限に減らすことができる。」とユダヤ人を大虐殺した話を引用していた。
>
>この話のキーワードは、良心、正義感、命令服従(無責任とほぼ同義語)であるが、若者だけに限らず、今の世の中、これらの言葉は、寓話の世界にも出てこないほどの死語であるまいか。
>戦前派世代と終戦直後世代くらいは、その通りに行動するかどうかは別にして、これらの言葉の意味を絶えず意識していた人達は少なからず居た。
>
>しかし、今の時代のキーワードには、合理的という語が最優先である。良心、正義感という語は、どこかに論理の飛躍を伴いやすく合理的とはほとんど相容れないものがあるのではないか。
>
>自分であらためて考えてみても、「良心」「正義感」とは、現代風には、どのように定義すればいいのか、ことばを整理できない。因みに、広辞苑を引いてみた。
> 良心: なにが自分にとって善であり、悪であるかを知らせ、善を命じ、悪を退     ける個人の道徳意識
> 正義: 人の行うべき正しい道義
>
>つまりは、個々人の属性によって、いろいろとブレがあることを示唆している。
>であるならば、いまの合理性の上に多様性や個性だけが尊重されている風潮が、良心や正義感を希薄にしているということか。
>
>しかし、事件事故のときに、たいして責任をとれない責任者が、早く咽元を過ぎることを秘めて、ひたすら頭を下げている姿を見たならば、「無責任」という語が、あらためて人口に膾炙してくる。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(2):良心より社命  ■名前 : しまったk2  ■日付 : 05/6/13(月) 4:24  -------------------------------------------------------------------------
   ▼珍 源斎さん:おはようございます。

レスありがとうございます。奥深くなってしまい見落としていました。

問題の対策は、非常に難しい、時間のかかるものではないかと考えます。
私自身も、ネットはじめ多種のメデア情報に接することができないままに、その情報量の中で、主体性を見失い、後から自分としては良心を忘れて、どうも無責任になっている、と感じることがあります。そう感じることが、「良心」なのかもしれませんが。

ただ、良心とは、他の人の存在を意識したときに、ほんとうは必要なものではないか、とも改めて考えます。

>
>良心なるモノ程、個人差のあるモノは無いように思えますが。
>その差がアンケートに現れてるように思えます。
>
>私の経験上では2/3ではなく80%以上が「良心より社命」では
>ないかとする認識です。組織に組み込まれて順応を迫られれば止む得ぬ
>仕儀ではないかと・思います。結果として「社畜」が生まれ出づるコト
>になります。
>
>多くのサラリーマンの内面的な葛藤は正にその点にあると思います。
>今や、正義感より責任感を重視して欲しいと思います。
>責任感があれば正義感は、それなりに引っ張られて来るように思います。
>
>正義感、責任感、誠意なる人格の背骨に当たる部分は生まれてから
>育ち成長する過程に於いてもそれが醸成される機会がコトの他、
>少なくなっており、むしろ無責任モードの方が色濃く表面化してる
>ように感じます。
>
>特に偉い方々がマイクの砲列の前で詫びる姿に接するのは数限りなく
>ありますので、それを反面教師として捉えてくれれば良いのですが、
>仲々そのようには行かないようです。
>
>現在は政治家の発する言葉が軽薄になり、言葉が持つ言霊としての
>霊力が低下し、その結果、想像力が育つことが無い思考停止、
>付和雷同が生じ易くなることにより社会が不安定になり、既に危険な水域に
>入ったとする、自民党の長老「後藤田正晴」氏の対談での発言に
>肯けるものがあります。
>
>「良心より社命」は世を忍ぶ仮の姿?にしても人間の本質に関わる
>コトだけに自己の確立をせぬ、ままに徒に歳を重ねることの人生にとっての
>危険性には他人事ながら考えさせられます。
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