Page 429 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/4/17(日) 0:03 ┣Re(1):老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/4/17(日) 0:04 ┣*このスレッドの趣旨 ぎみゆら 05/4/17(日) 0:07 ┃ ┗Re(1):*このスレッドの趣旨…に手喫する 雷 05/5/9(月) 22:55 ┃ ┣「手喫する」は「適するか」に修正 雷 05/5/9(月) 23:00 ┃ ┗加藤諦三さん ぎみゆら 05/5/11(水) 8:08 ┃ ┗Re(1):加藤諦三さん こんぺいとう 05/5/11(水) 13:50 ┃ ┗加藤諦三『アメリカインディアンの教え』 ぎみゆら 05/5/13(金) 8:14 ┣*現在「候補」にしている本 ぎみゆら 05/4/17(日) 0:17 ┣Re(1):老人党「未来をつくる百冊の本」5 パンドラ 05/4/20(水) 8:10 ┃ ┗稲泉連『ぼくもいくさに征くのだけれど』 ぎみゆら 05/4/20(水) 12:16 ┣Re(1):老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/4/21(木) 10:18 ┃ ┗Re(2):老人党「未来をつくる百冊の本」5 パンドラ 05/5/7(土) 16:56 ┃ ┗伊藤美好、池田香代子『11の約束 えほん教育基本法』 ぎみゆら 05/5/9(月) 11:00 ┣『鎖国してはならない』 Ray 05/5/8(日) 21:17 ┃ ┗大江健三郎『鎖国してはならない』 ぎみゆら 05/5/9(月) 11:34 ┣みんなの憲法二四条 船橋康正 05/5/9(月) 22:03 ┃ ┗福島みずほ編『みんなの憲法二四条』 ぎみゆら 05/5/11(水) 7:11 ┣Re(1):老人党「未来をつくる百冊の本」5 オセッカイ屋 05/5/10(火) 13:48 ┃ ┣Re(2):老人党「未来をつくる百冊の本」5 オセッカイ屋 05/5/10(火) 17:55 ┃ ┃ ┣警告>オセッカイ屋さん 管理スタッフ 05/5/15(日) 9:52 ┃ ┃ ┃ ┗Re(1):警告>オセッカイ屋さん オセッカイ屋 05/6/16(木) 20:33 ┃ ┃ ┣Re(3):老人党「未来をつくる百冊の本」5 オセッカイ屋 05/5/21(土) 22:15 ┃ ┃ ┗万巻の書 オセッカイ屋 05/5/22(日) 12:53 ┃ ┗松岡完『ベトナム戦争』 ぎみゆら 05/5/11(水) 8:15 ┣渡辺浩『15歳のナガサキ原爆』 ぎみゆら 05/5/21(土) 19:13 ┃ ┗長崎市編『ナガサキは語りつぐ』 ぎみゆら 05/5/26(木) 16:44 ┣Re(1):老人党「未来をつくる百冊の本」5 高橋 05/6/3(金) 20:54 ┃ ┣Re(2):老人党「未来をつくる百冊の本」5 レモン(元柚子) 05/6/3(金) 21:18 ┃ ┃ ┣[管理者削除] ┃ ┃ ┃ ┣移動しました 管理スタッフ 05/6/4(土) 9:11 ┃ ┃ ┃ ┗Re(4):老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/6/4(土) 11:13 ┃ ┃ ┣Re(3):老人党「未来をつくる百冊の本」5 レモン(元柚子) 05/6/4(土) 10:02 ┃ ┃ ┗Re(3):老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/6/4(土) 11:10 ┃ ┃ ┣Re(4):老人党「未来をつくる百冊の本」5 レモン(元柚子) 05/6/4(土) 11:39 ┃ ┃ ┃ ┗Re(5):老人党「未来をつくる百冊の本」5 ぎみゆら 05/6/11(土) 11:47 ┃ ┃ ┗Re(4):老人党「未来をつくる百冊の本」きみゅらさん k・satou 05/6/4(土) 19:45 ┃ ┗梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』 ぎみゆら 05/6/4(土) 10:53 ┃ ┣Re(1):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』 高橋 05/6/5(日) 16:59 ┃ ┗Re(1):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 高橋 05/6/5(日) 17:59 ┃ ┗Re(2):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 ぎみゆら 05/6/11(土) 10:19 ┃ ┗Re(3):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 高橋 05/6/14(火) 0:08 ┃ ┣Re(4):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 悠々 05/6/14(火) 6:46 ┃ ┗Re(4):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 ぎみゆら 05/6/16(木) 20:20 ┃ ┗Re(5):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 高橋 05/6/21(火) 23:07 ┃ ┗Re(6):梅原猛、稲森和夫『新しい哲学を語る』−2 ぎみゆら 05/6/23(木) 19:17 ┣Re(1):戦後日本の設計者 加茂井77 05/6/14(火) 12:39 ┃ ┗ヒュー・ボートン『戦後日本の設計者』 ぎみゆら 05/6/16(木) 23:47 ┣荻原浩『僕たちの戦争』 ぎみゆら 05/6/21(火) 1:03 ┣M・ローゼン『悲しい本 SAD BOOK』 ぎみゆら 05/7/6(水) 18:44 ┗『娘たちと話す 左翼ってなに?』 Ray 05/7/13(水) 23:39 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 老人党「未来をつくる百冊の本」5 ■名前 : ぎみゆら <gimiyura@fox.dti2.ne.jp> ■日付 : 05/4/17(日) 0:03 -------------------------------------------------------------------------
<<< 現在、以下の66点をリストアップしています >>> *** 老人党「未来をつくる百冊の本」(1) *** (中間まとめ 1-1、現在66点) 〜〜〜 平和をつくり続けるために 〜〜〜 『平和へ』キャサリン・スコールズ、岩崎書店 『それでも私は戦争に反対します。』日本ペンクラブ編、平凡社 『非戦』坂本龍一監修、幻冬舎 『となり町戦争』三崎亜記、集英社 『戦争のつくりかた』りぼん・ぷろじぇくと、マガジンハウス 『茶色の朝』フランク・パヴロフ、大月書店 『反戦の手紙』ティツィアーノ・テルツァーニ、WAVE出版 『人道的介入』最上敏樹、岩波新書 〜〜〜 日本の戦争を忘れない 〜〜〜 『語り継がれる戦争の歴史』三枝義浩、講談社漫画文庫 『広島・長崎 原子爆弾の記録 2001年版』平和のアトリエ 『原子爆弾の記録 ヒロシマ・ナガサキ』三省堂 『夕凪の街 桜の国』こうの史代、双葉社 『東京が燃えた日ー戦争と中学生ー』早乙女勝元、岩波ジュニア新書 『野火』大岡昇平、新潮文庫 『アメリカひじき・火垂るの墓』野坂昭如、新潮文庫 『沖縄 戦争と平和』大田昌秀、朝日文庫 『昭和史』半藤一利、平凡社 ※『真空地帯』野間宏、新潮文庫、講談社文庫、等 〜〜〜 世界の戦争を見つめて 〜〜〜 『ぼくの見た戦争 2003年イラク』高橋邦典、ポプラ社 『私たちはいま、イラクにいます』S.アルデブロン、講談社 『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』A.ネルソン、講談社 ※『反戦の原理』ジャン-ポール・サルトル、弘文堂 〜〜〜 憲法のことをもっと知りたい 〜〜〜 『日本国憲法』童話屋 『あたらしい憲法のはなし』童話屋 『憲法九条、いまこそ旬』九条の会呼びかけ人、岩波ブックレット 『もしも憲法9条が変えられてしまったら』別冊世界、岩波書店 『憲法読本 第3版』杉原泰雄、岩波ジュニア新書 『憲法なんて知らないよ』池澤夏樹、集英社 『1945年のクリスマス』ベアテ・シロタ・ゴードン、柏書房 ※『いかそう日本国憲法』奥平康弘、岩波ジュニア新書 〜〜〜 自立して生きるということ 〜〜〜 『満月をまって』メアリー・リン・レイ、あすなろ書房 『一銭五厘の旗』花森安治、暮らしの手帖社 『倚りかからず』茨木のり子、筑摩書房 『わたしと小鳥とすずと』金子みすゞ、JULA出版局 『問いつづけてー教育とは何だろう』林竹二、径書房 ※『権力と笑のはざ間で』飯沢匡、青土社 (※印の本は、現在新規入手が難しいので、図書館、古書店等で) === 以下、リスト(2)に続きます === |
<<< 現在、以下の66点をリストアップしています >>> *** 老人党「未来をつくる百冊の本」(2) *** (中間まとめ 1-2、現在66点) 〜〜〜 生命と共生のために 〜〜〜 『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン、新潮社 『ケン・ジョセフの世界どこでも日本緊急援助隊』徳間書店 『自治体の言語サービス』河原俊昭編著、春風社 『愛と怒り 闘う勇気』松井やより、岩波書店 ※『にあんちゃん』安本末子、ちくま少年文庫、講談社文庫、等 〜〜〜 現代社会を見抜く視点 〜〜〜 『希望格差社会』山田昌弘、筑摩書房 『機会不平等』斎藤貴男、文春文庫 『「うそつき病」がはびこるアメリカ』D.カラハン、NHK出版 『国家の役割とは何か』櫻田淳、ちくま新書 『住民投票ー観客民主主義を超えてー』今井一、岩波新書 『日本マスコミ「臆病」の構造』B.フルフォード、宝島社 『創価学会』島田裕巳、新潮新書 『市場原理が医療を亡ぼす』李啓充、医学書院 『モダンガール論』斎藤美奈子、文春文庫 『少年にわが子を殺された親たち』黒沼克史、草思社 〜〜〜 「老い」を学ぶ 〜〜〜 『大往生』永六輔、岩波新書 『老いる準備』上野千鶴子、学陽書房 〜〜〜 物語で振り返る「日本」 〜〜〜 『橋のない川』住井すゑ、新潮文庫(1〜7) 『人間の條件』五味川純平、岩波現代文庫(上中下) 『永遠の都』加賀乙彦、新潮文庫(1〜7) 『東京セブンローズ』井上ひさし、文春文庫(上下) 『静かな大地』池澤夏樹、朝日新聞社 『蝦夷地別件』船戸与一、新潮文庫(上中下) 『シェエラザード』浅田次郎、講談社文庫(上下) 〜〜〜 老人党提案者なだいなださんの本 〜〜〜 『老人党宣言』なだいなだ、筑摩書房 『権威と権力』なだいなだ、岩波新書 『民族という名の宗教』なだいなだ、岩波新書 『神、この人間的なもの』なだいなだ、岩波新書 『TN君の伝記』なだいなだ、福音館文庫 ※『おっちょこちょ医』なだいなだ、集英社文庫 (※印の本は、現在新規入手が難しいので、図書館、古書店等で) |
みなさま 新スレッドを立てました。 老人党「未来をつくる百冊の本」5 *↓前スレッドは、こちらです。 ☆老人党「未来をつくる百冊の本」(過去ログ) http://www.6410.jp/bbs/data/sougou/log/tree_2316.htm ☆老人党「未来をつくる百冊の本」2(過去ログ) http://www.6410.jp/bbs/data/sougou/log/tree_2356.htm ☆老人党「未来をつくる百冊の本」3(過去ログ) http://www.6410.jp/bbs/data/sougou/log/tree_2444.htm ☆老人党「未来をつくる百冊の本」4 http://www.6410.jp/bbs/c-board.cgi?cmd=one;no=44434;id=sougou 《本スレッドの趣旨》 ●老人党の目的をすすめるために、役立つ本 ●多くの人に、広くすすめれらる本 ●いまさほど困難なく、手に入れたり、読んだりできる本 みなさんのご推薦、ご提案によって、上の三つの目安にかなうような 本を集めて、リストアップしてみましょう、というスレッドです。 「こんな本はどうだろう」と思いつくものがあれば、とりあえず、 書いてみてください。最近読んで面白かったものでも、どこかで 評判を聞いたというものでも。勝手ながら、いちおう私のほうで、 選定、分類、とりまとめをやってみますので。 また、すでにリストに上がっている本について、感想や、データ等の 間違いなど、気がついたことがあれば、何でも聞かせてください。 引き続き、息長く、よろしくお願いいたします。 |
〜〜〜自らを絶望へ駆り立てぬために〜〜〜 私が選びたいのは、加藤諦三氏の本です。 具体的にどの一冊というのではありませんが、私の知るどの本にも彼の一貫した主張があるように感じます。 自立し、力強く生きる人には必要ではないかもしれませんが、今の私にはまだ必要だと感じています。 他の候補と並べると少々異種かもしれませんが、それを知って書きました。 |
<大変失礼しました。操作を誤りました。> (前の続き) それでも、お勧めしたかったのです。 以上 |
雷さん、こんにちは。 加藤諦三さんとは、懐かしいお名前です。その昔、私が中学生の頃、 ラジオ文化放送の深夜放送「セイヤング」でDJをやっていました。 最近はどんなことをお書きになっているのか、機会があればのぞいて みたいと思います。お知らせありがとうございます。 |
▼ぎみゆらさん: >雷さん、こんにちは。 > >加藤諦三さんとは、懐かしいお名前です。その昔、私が中学生の頃、 >ラジオ文化放送の深夜放送「セイヤング」でDJをやっていました。 > >最近はどんなことをお書きになっているのか、機会があればのぞいて >みたいと思います。お知らせありがとうございます。 加藤諦三さんのお話が出たのでの失礼いたします。 私は彼の本を2冊持っています。 平成2年 日本放送出版からでている 「アメリカインデアンの教え」「続アメリカインデアンの教え」 です。 先だって、皇太子殿下がある本からの例を出してお話されたとき あの絵本ではなく、加藤諦三さんのこの本を思い出しました。 先住民の教えの中に、子育ての教訓があると書いてありその頃すでに 成人に達していた息子に、この本速く読んでいたらも少し子育ての方法 変わっていたかもね、といって笑いました。 いまは、社会教育の中で子供達と接する時の参考書として使っています。 私自身が色々な困難あったとき、この本を読んで生き方を見直すことが できたといっても過言ではないと思っています。 「心の時代」のベストセラーとして50万部を突破と当時評判になりました。 |
こんぺいとうさん お知らせの本、↓下記のものですね。 ◇『アメリカインディアンの教え 改訂版』 (加藤諦三著、扶桑社、2000年) http://www.bk1.co.jp/product/1923666 その後、続編、続々編まで出版され、文庫に入ったり、改訂版が 新書判で出たりしています。いずれ読んでみたいと思います。 こんなベストセラーも含めて、まだまだ知らない本がたくさん あるなあと、いつも思います。 なお、興味を持ってお探しになる方などのために付記しますが、 出版元は、ニッポン放送プロジェクト、ニッポン放送出版などと なっていますが、いずれも「扶桑社」(フジサンケイグループの 出版社)で探したほうが、書店でも図書館でも通じやすいことが 多いだろうと思います。 お知らせ、ありがとうございます。 |
※上のリストのほかに、みなさんからおすすめいただき、「候補」 にしている本として、いまのところ以下のものがあります。 ◇『11の約束 えほん教育基本法』(伊藤美好・池田香代子著、 沢田としき絵、ほるぷ出版、2005年) ほるぷ出版 http://www.holp-pub.co.jp/ 本の紹介 http://smile.hippy.jp/ehon11/ ◇『大阪力』(丹波元著、PHP出版、2005年) http://www.php.co.jp/bookstore/prog/n_detail.php?select=4-569-66337-0 ◇『かんがえるカエルくん』 (いわむらかずお著、福音館書店、1996年) http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.jsp?goods_id=942 ◇『ヴェトナム戦場の殺人』(デイヴィッド・K・ハーフォード著、 扶桑社ミステリー文庫、2002年) http://www.fusosha.co.jp/senden/2002/03442X.html ◇水木しげるの戦記漫画 それぞれを教えていただいた、パンドラさん、昔神童・今人道さん、 k.satou さん、宮天狗さん、MNG さんに、あらためてお礼を申し 上げます。どうもありがとうございます。 |
ぎみゆらさん おはようございます 稲泉 連 さんの 大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した 「ぼくもいくさに逝くのだけれど」(中央公論社刊) を推薦致します 「ぼくも〜」は 「日本よ/オレの国よ/オレにはお前が見えない」 と戦争の行く末を案じた 「日本が見えない」という詩を残して 23歳で戦死した詩人 竹内浩三について描かれた作品です 稲泉 連 さんは26歳の若さでこの作品を発表したのですが、20代の若い 感性で「戦争」や「若くして戦場に赴くこと」をどう表現し、竹内浩三の 思いを読み解いたのか、読んでみたいと思っています。 みなさま 右傾化が進み、今の若者は、戦争にも、憲法にも無関心である と嘆かれる時代に、今時の20代の若者が書いた「ぼくも〜」が若い人々の 心に何かを残してくれることを願っております。 |
パンドラさん ◇『ぼくもいくさに征くのだけれど』 (稲泉連著、中央公論新社、2004年) http://www.chuko.co.jp/new/2004/07/003554.html http://www.bunshun.co.jp/award/ohya/ この本ですね。面白そうな本をご紹介いただき、感謝します。 ちょうど今朝の朝日新聞2頁の「ひと」欄に、著者稲泉連さんが 登場していますので、ご興味のある方はご覧になってください。 ノンフィクション作家の久田恵さんの息子さんなんだそうですが、 写真を見て、よく似た母子だなあと思わず微笑んでしまいました。 お知らせ、ありがとうございます。 |
*** 老人党「未来をつくる百冊の本」 *** ◆『憲法なんて知らないよ』(池澤夏樹著、集英社文庫、2005年) http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=4-08-747814-9&mode=1 このスレッドの「百冊の本」リストにも入れている、池澤夏樹さんの 『憲法なんて知らないよ』が、本日発売で集英社文庫版として再刊行 されました。 今回はなだいなださんが解説を書いていますし、値段も500円と 手頃になりましたので、ご関心のある方は、この機会に。 「打てば響く 4月13日」でも紹介されています。 http://www5.ocn.ne.jp/~nadashig/page008.html |
▼ぎみゆらさん: ご無沙汰いたしております >*** 老人党「未来をつくる百冊の本」 *** 「11の約束ー絵本教育基本法」 が手に入りましたので、紹介いたします 朝日新聞の5月2日付けの朝刊にも紹介されていました 「変える!という前に…読んでみませんか?教育基本法」 よいう帯びにもあるように、前文から11条までをやさしい言葉に置き換えて あります。 そして終わりの方に「教育基本法」の全文が掲載されています。 それを読んでみると、「教育」というのは子どもにとって、義務ではなく 権利なのだということが良くわかります。 「教育基本法」は大人が、例え何人であったとしても、子どもの「学ぶ」という 権利を侵したり、歪めたりしてはいけないという、強烈なメッセージである ということがわかります。 一度は手にとってみる価値はあるかなーと思います そして、若し近い将来、本当に教育基本法が改定されてしまったら かつて日本の国には、こんな素晴らしい、法律があったのだということを 知るでしょう。 そんなことにならない為にも一人でも多くの方に読んで頂きたいと思います。 |
パンドラさん、こちらこそ、お久しぶりです。 ◇『11の約束 えほん教育基本法』 (伊藤美好、池田香代子著、ほるぷ出版、2005年) http://www.holp-pub.co.jp/ http://smile.hippy.jp/ehon11/ 紹介とご感想、ありがとうございます。私も遅まきながら、 先ほど入手の手配をしました。読んだら、また私なりに 感想など書き込みたいと思っています。 取り急ぎ、お礼まで。 |
▼みなさま: Rayです。 久しぶりに読んだ本でご紹介したいものが ありましたのでお知らせいたします。 『鎖国してはならない』(大江健三郎、2001年 講談社) です。 2000年前後の講演集ですが、 日本がこれから外国とどのような関係を築いていくべきなのか、 また、日本にとって戦後とはどういう意味を持っているのか、 言葉を大事にするというのはどういうことかが 非常に明快に話されています。 特に、扶桑社版の歴史教科書の問題点を鋭く指摘している文章は この教科書のどこが問題なのかを再確認する意味でも とても役に立つと思います。 昨年12月に講談社文庫にも所収されたようですので、 入手しやすいのではないでしょうか。 ご参考になれば幸いです。 |
Ray さん、お久しぶりです。 お元気ですか? ◇『鎖国してはならない』(大江健三郎著、講談社、2001年) http://www.bk1.co.jp/product/2098187 ◇『鎖国してはならない』(大江健三郎著、講談社文庫、2004年) http://www.bk1.co.jp/product/2506665 上のとおり、たしかに昨年末に文庫版が出ています。 同じ趣旨かどうかはわかりませんが、しばらく前に加藤周一さんが 朝日新聞夕刊掲載のコラム「夕陽妄語」で、いままた新たな孤立主義 (ユニラテラリズム)の道を突き進み始めているアメリカと、それに ひたすら付き従うという選択にのめりこむ日本の現在の指導者たちの 姿を、いかにも加藤さんらしく、的確、洒脱、巧みに描写していた ことを、たいへん印象的に記憶しています。 不安が強いほど、心理的に閉じこもって孤立する。しかしただ孤立 するのでは、ますます不安が増すので、より強い者の庇護を求める。 要するに、アメリカに追従してアジアから孤立する。アメリカ向けの 点数稼ぎばかりに精を出し、中国、韓国、アジア諸国には慇懃無礼に 振る舞う。それが、小泉首相、町村外相、昨今の日本外交の実態なん じゃないでしょうか。 上の本も、いずれ手にしてみたいと思います。 ご紹介、どうもありがとうございます。 |
『みんなの憲法二四条』福島みずほ編:明石書店 ベアテ・シロタ・ゴードンさん、樋口恵子さん、斎藤貴男さん、君島東彦さん他、多数の方々による憲法二四条への思いが語られております。 http://www.akashi.co.jp/menue/books/2110/main.htm |
船橋康正さん、こんにちは。 別コメントなどから、お元気そうなご様子がうかがえ、何よりです。 ◇『みんなの憲法二四条』(福島みずほ編、明石書店、2005年) http://www.akashi.co.jp/menue/books/2110/main.htm ご紹介、感謝します。ずいぶんたくさんの方が執筆している本なん ですね。知っているお名前もいくつか見受けられ、思わず微笑んで しまいました。いまなかなか時間が取れないのですが、なるべく 早く、どこかで見てみたいと思います。 お知らせ、ありがとうございます。 |
『ベトナム戦争』松岡 完著・中央公論新社 発行 『指導者〜この人びとを見よ』本多顕彰著・光文社 発行 |
万巻の書は藏にあり。 藏から出し、読み、理解への道をひたすらに歩み、 そして・・・・・サテサテ? |
▼オセッカイ屋さん(51089): Ray@スタッフです。 この書き込みは、掲示板のルール(投稿内容、転載、引用その他/ 字種、文字数の制限)のうち 1. 伏せ字、隠語の使用および掲示板を混乱させる恐れのある投稿は禁止 の「掲示板を混乱させる恐れのある投稿(からかい)」 に該当する可能性が高いものですので警告いたします。 同様の書き込みが繰り返される場合には 掲示板のルールを遵守する意志のないものとして 削除・書き込み制限措置の対象と見なします。 なお、この件に関するご意見は、私の書き込みへの 返信としてではなく、スタッフ連絡板にお書きください (総合掲示板に書かれたご意見には原則としてレスいたしません)。 よろしくお願いいたします。 |
万巻の書は藏にあり〜〜〜自ら学び苦悩し・・・しかる後 人に言うべし! 自戒の念ありやなきや? 恥ずべき〜〜〜人のコンセプトへの批判? |
万巻の書は藏にあり ♪ 重複しますが上記のフレ−ズは旧制一高の寮歌の一説で当時、東大教授 で財政学を講じていた大内兵衛が息子の大内 力の蛮声に対して藏から だして読み思索したらと警鐘を・・・ご存じの方々が多いのに失礼。 |
出典・・・書名 旅びと 1978年6月19日 発行 著者・・・大内 力(つとむ)●故人(大内 兵衛)のご子息で父と同じく 発行・・・東京大学 出版会 東大で農業経済を講じておられた。故人。 万巻の書 (323頁より引用) 昔の一高の寮歌に、 芸文の花咲き乱れ 思想(おもい)の潮(うしお)湧きめぐる 京(みやこ)に出でて向陵に 学ぶもうれし武蔵野の 秋の入日はうたうべく 万巻の書は庫にあり というのがある。一高に入りたてのころこの寮歌をおぼえて、うちに帰って怒鳴っていたら、何だ、「万巻の書」は庫にあるだけで読まんのだろう。といっておやじにひやかされたことがある。 ★ワンフレ−ズでもお役にたてば万感の想いや切。 |
オセッカイ屋さん、こんにちは。 ◇『ベトナム戦争』(松岡完著、中公新書、2001年) アメリカ、ベトナム両国の当時の内情まで掘り下げ、ベトナム戦争 とは何であったのかを多角的に探る試み、とのことのようです。 興味深い本と思います。「ベトナム」を忘れないためにも、いずれ 読んでみたいと思います。ご教示、ありがとうございます。 |
みなさま 一週間ほどネットアクセスができない環境にいましたので、この スレッドでもだいぶご無沙汰してしまいました。 墓参等のこともあり、父と私たち夫妻の三人で、長崎に出かけて きました。その予習を兼ねて読んだ長崎原爆関係の本の内、以下の 一冊につき、たいへんよく書けた本だと感心しました。 ◇『15歳のナガサキ原爆』 (渡辺浩著、岩波ジュニア新書、2002年) http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jr/toku/0211/500416.html 著者名は、「浩」と書いて「ゆたか」と読みます。表題の通り、 昭和5年生まれ、当時15歳、県立長崎中学校の3年生で長崎原爆に 被爆した、ご自身と、学友数人の体験を綴った著作です。 この本が優れているのは、直接の被爆体験だけではなく、当時の 中学生の生活ぶりや、長崎の町の様子などを、丹念に調べて描き 込んでいるところです。 その頃の長崎とはどんな町だったのか。歴史や地形、三菱造船所や 戦艦武蔵のこと。また、軍事教練や学校工場など、中学校に関する 日々さまざま。 中高生向けのジュニア新書ですが、写真、地図、図版類やさし絵 なども豊富です。とにかく、その頃のことをよく調べて書いてあり、 たいへん読み応えがありました。 「百冊の本」リストに加えるかどうかは、全体のバランスを見て、 もう少し考えようと思っていますが、この本を広くみなさんに紹介 したいと考え、とりあえず、以上を書き込みました。 今後とも、よろしくお願いいたします。 |
長崎原爆についての本で、先ごろ読み終えたものをもう一冊、 紹介しておきます。 ◇『ナガサキは語りつぐ 長崎原爆戦災誌』 (長崎市編、長崎国際文化会館監修、岩波書店、1991年) 長崎市が1973年から12年をかけて編纂した『長崎原爆戦災誌』 (全5巻)という本があります。厖大な資料や証言によって原爆 被害の実態をできるかぎり記録しようと努めた基礎資料です。 上記の本は、これを中高生を意識して編集したダイジェスト版です。 といっても、内容は大人でも十分に読み応えがあり、通読するにも 読みやすく、写真や図表なども豊富で資料としても優れています。 残念ながら、現在出版元の岩波書店で品切れ中です。「広島・長崎 60年という大事な年に、こうした貴重で手ごろな本が品切れ中とは なんとも残念である。ぜひとも早急に重版を実施してほしい」と、 昨日岩波書店に要望メールを出しておきました。(笑) * なお、大元である『長崎原爆戦災誌』については、いまは80歳代に なる被爆者らの手によって、現在改訂作業が進められています。 地元の長崎新聞が昨年7月、これを5回にわたって記事にしています ので、以下に紹介しておきます。 *59年目の検証 原爆戦災誌改訂へ 1〜5 (長崎新聞2004年7月27日〜31日掲載) http://www.nagasaki-np.co.jp/peace/2004/kikaku/kikaku4/01.html http://www.nagasaki-np.co.jp/peace/2004/kikaku/kikaku4/02.html http://www.nagasaki-np.co.jp/peace/2004/kikaku/kikaku4/03.html http://www.nagasaki-np.co.jp/peace/2004/kikaku/kikaku4/04.html http://www.nagasaki-np.co.jp/peace/2004/kikaku/kikaku4/05.html |
ぎみゆらさん、他皆様 すっかりご無沙汰しています。 最近は私は時間的、体力的、精神的に全く余裕がなく、この掲示板を覗くこともやっとという状態で申し訳なく思っています。皆様のコンスタントなご尽力に心から敬意を感じております。 どうしてもここで取り上げて頂きたいので、非礼を承知ながら(ご返事を頂いても満足に応答できないと思いますので)紹介させて下さい。 稲盛和夫 梅原猛(対談) 「新しい哲学を語る」 PHP文庫 本年4月18日出版ですので、本屋に無くとも版元にはあるのではないかと思います。 「愛」、「利他」、「世のため人のため」を基本にした新しい道徳、哲学の確立を説いておられます。おこがましい言い方ですが、全く我が意を得た感じです。 これを両氏とも実践すべきものとして強烈に主張して居られる(稲盛氏は大経営者であるのに)ところに特に敬服させられました。 言ってみれば当たり前のようでもあり、さりとて実行できる人は特に現在の世の中では非常に少ない、どうにかしてこの世の中がこういう方向に向いて行かないものか。老人党の基礎テキストにして頂きたいとさえ思います。 くどいですが、少しでも皆様に興味を持って頂くため、以下に項目を挙げさせて頂きます。 第1章 哲学なき現代の不幸 小泉「構造改革」の虚しさ 「人間は何のために生きるのか」という問いに真正面から向き合う (以下略) 第2章 道徳の復興こそ急務 少年に必要な知識は法律より道徳 道徳の不在は宗教を失ったから 日本国憲法と対になる道徳の必要性 (以下略) 第3章 働く意義と「利他」の精神 働く目的は心を磨き人間性を高めること 労働のなかにこそ「利他行」がある (以下略) 第4章 宗教を見つめ直すとき 第5章 宗教と人類の未来 第6章 哲学をベースとする社会を 日本は「徳治」と「法治」の国家であれ 本欄の発展を祈り上げます。 |
私のお薦めの一冊 「戒老録 自らの救いのために」 祥伝社刊 曽野 綾子 著 私は20代の頃読みましたが、30代〜40代の女性にお薦めです。 著者がカトリックなのが気になる方もいらっしゃるかも知れませんが、 日常生活の知恵となることが、印象に残っています。 著者が、既に老齢の方には薦めないで欲しいと書かれていました。 (少々厳しい戒めのような内容なので。) |
この書き込みは管理者によって削除されました。(05/6/4(土) 15:44) |
▼海幸彦さん(52842): Ray@スタッフです。 この書き込みは、投稿文全文が 掲示板のルール(投稿内容、転載、引用その他/字種、文字数の制限)のうち ・掲示板を混乱させる恐れのある投稿(誹謗中傷、罵倒、揶揄、煽り) に抵触するものと見なし、削除対象として スタッフ連絡板に移動しました。 以後、この書き込みへのレスを禁止します。 #ルールの詳細は「掲示板のルール」をご参照ください# 同様の書き込みが繰り返される場合には 掲示板のルールを遵守する意志のないものとして 削除・書き込み制限措置の対象と見なします。 なお、この件に関して総合掲示板に書かれたご意見には 原則としてレスいたしませんのであらかじめご了承ください。 よろしくお願いいたします。 |
海幸彦さん、お久しぶりです。 お元気そうで、何よりです。 書き込み、ありがとうございます。 お気持ちは、受け止めたつもりです。 お忙しい日々と思います。どうか、お元気で。 いずれまた、お会いしたいと思います。 |
本についての補足 と ご興味がある方へ この本を図書館などでお手にとっていただければ、ふざけた内容でないことはご理解いただけることと思います。 誰にでもおとずれる老いをテーマにした本です。 老年になっても精神が老いることなく、家庭や社会の中で生きていくときの覚書のようことを、著者が自分に向けてわかりやすい文章で書かれたものです。 特に女性の立場から、身なりへの気配りなどにも触れている、日常的なことも書かれた本です。 もちろん、細かい考え方については賛否両論があることです。 数回の改訂を繰り返しながら、曽野作品の中でも丁寧に書かれた本だと思います。 |
レモンさん、はじめまして。 曽野綾子さんのここしばらくの本では、私は、『「いい人」をやめる と楽になる 敬友録』(詳伝社、1999年、後に文庫化)のことを 記憶しています。といっても、何ともうまいタイトルだなぁと感心し ながら、結局いまだに読んではいないのですが。 人の生き方や心構え、自己修養などといった方面の本については、 このスレッドの発足以来の流れと、私なりの考えから、これまで あまり取り上げてきませんでした。 そのニュアンスを、いま詳しくご説明する余裕がありませんが、 過去に何度かそれに類することを書きましたので、もしご興味が ございましたら、前スレッド1〜4(すでにどれも過去ログに入って います)をお探しいただければと存じます。 おすすめいただいた本は、個人として記憶にとどめます。 書き込み、ありがとうございます。 |
ぎみゆら 様 ご丁寧にありがとうございました。 幅広い本を紹介されているように思い、書き込みました。 主旨をよく理解しておりませんで、大変失礼いたしました。 私個人が老人になる前に、再読しておきたい本という感じでした。 まさか、ふざけてと受け止められる方がいらっしゃるとは思いませんでした。 温かいお返事に感謝いたします。 これらは、紹介されているリストを参考に、自分の読書の幅を広げていきたいと思います。 |
レモンさん、こんにちは。 たしかこの書き込みのしばらく後に、もう一つ、本の読み方をめぐる お尋ねの書き込みがあったように記憶しています。いつかお返事を 書いてみたいと思っていたところ、見あたらなくなっていますが、 もしかすると、ご自身で削除されたのでしょうか。 そうであるならば、こちらからあまり深追いすべきではないのかも しれませんが、ちょっと興味を引かれる内容だったので、感じる ところを少し書いてみます。 人間は、一人のなかにでも、ものすごくたくさんの、もしかしたら、 その多くは自分でも知らなかったり気づいていなかったりすることも 含めて、いろんな側面を持っている生き物なんだと思っています。 ですから、たとえばその人の政治的、社会的な発言にうなずけない ものが相当あっても、ものの見方とか、人の気持ちや生き方に関する こととか、別の面で耳目を引いたり、共感できたりするするところが あれば、あまり気にせずに読んでみることに、私はしています。 ただ、そうはいっても、こちらも生身の人間で、感情の生き物です ので、イヤなものはイヤ。嫌いな人は嫌い。そういったこともやはり あります。よほど仕事上必要だったりしない限り、イヤだな、嫌い だなと思いながら、無理に読むことはしません。何につけ、無理は 長持ちしない、身につかないと、経験的に思っていますので。 以上、いちおう書いておきます。上に書いたような経緯ですので、 もちろんお返事を求めるものではありませんが。どうか、お元気で。 |
▼ぎみゆらさん: 曽根綾子と曾田綾子で昨年やったじゃないですか? 自衛隊での演説を議題に 自らが理念すらないとまでいわれて いい人もへったくれもない。 >レモンさん、はじめまして。 > > >曽野綾子さんのここしばらくの本では、私は、『「いい人」をやめる >と楽になる 敬友録』(詳伝社、1999年、後に文庫化)のことを >記憶しています。といっても、何ともうまいタイトルだなぁと感心し >ながら、結局いまだに読んではいないのですが。 > >人の生き方や心構え、自己修養などといった方面の本については、 >このスレッドの発足以来の流れと、私なりの考えから、これまで >あまり取り上げてきませんでした。 > >そのニュアンスを、いま詳しくご説明する余裕がありませんが、 >過去に何度かそれに類することを書きましたので、もしご興味が >ございましたら、前スレッド1〜4(すでにどれも過去ログに入って >います)をお探しいただければと存じます。 > >おすすめいただいた本は、個人として記憶にとどめます。 >書き込み、ありがとうございます。 |
高橋さん、お久しぶりです。 お書きいただいたこと、たいへんうれしく拝見しました。 ◇『新しい哲学を語る』(梅原猛、稲森和夫著、PHP文庫、2005年) http://www.php.co.jp/bookstore/prog/n_detail.php?select=4-569-66364-8 本の趣旨、高橋さんがどういったところに感じ入ったのか、読みも せずにたいへん失礼ながら、ある程度伝わってきたように感じます。 利他、愛他といった心持ちは、これからの日本で、必ず見直されて いくでしょうし、また見直されなければならないことだと、私も 思います。それだけに、それを政治家や役人どもにそれを妙な形で 利用させては、絶対にいけないともつねづね考えています。 「こころの時代」などと、もう20年くらい前からいわれますが、 そんな陳腐、安易なことではなく、もっと本質的な部分で、日本人の 精神性を、見直したり、つくり直したりする時代が訪れようとして いる、もうそのような時代に入っているのではないかと思います。 そうした徴候は、いろんな思わぬところで感じます。 ものすごく単純なことをいえば、電車で見知らぬおばあちゃんに席を 譲り、ありがとうといわれた。おばあちゃんもうれしいし、私も少し 幸せな気持ちになった。たとえばそういったことだと思うのですが。 ただそれを、社会スローガンとか、集合的な教育とか、そうした 形で、お仕着せ、垂れ流しのようにやっても、何の意味もなく、 むしろ害ばかりが増えるおそれが高いだろう。そういった一面も、 同時に留意していかなければならないのだろうと思っています。 * 去年の五月、私が実質初めてこの掲示板にまとまった投稿をした とき、差別表現に関するあの投稿ですが、どこの馬の骨ともわからぬ 若造相手に、自身のご経験を振り返りながら、お気持ちのこもった 丁寧なお返事をくださったのが、高橋さんでした。 私はあの応答で、インターネット掲示板でも、こんな、人と人との 交流、つながりができるんだと驚きました。12月に海幸彦さんらの ご尽力で高橋さんともお会いする機会が持てたこととあわせて、 今後ともずっと、忘れられないだろうと思います。 おすすめいただいた本、早速入手の手配をいたしました。今月の 半ばまでに仕上げなければならない仕事が二、三あり、それまでは たぶん読むこともできないだろうと思いますが、近いうち必ず、 読んでみたいと思います。 ご推薦、本当にありがとうございます。 どうか、日々をお大切に、お元気でお過ごしください。 いつかまた、お会いしたいと思います。 |
▼ぎみゆらさん: 思いがけぬご丁寧なお返事を頂き、本当に嬉しく存じました。お心遣い、有難う御座います。やはりお返事をせねば、と思い立ちました。 > >◇『新しい哲学を語る』(梅原猛、稲森和夫著、PHP文庫、2005年) >http://www.php.co.jp/bookstore/prog/n_detail.php?select=4-569-66364-8 HPまでご紹介頂き、有難く存じます。本書の趣旨がさすがに私よりきちんと要約されていて、嬉しく思いました。 >本の趣旨、高橋さんがどういったところに感じ入ったのか、読みも >せずにたいへん失礼ながら、ある程度伝わってきたように感じます。 > >利他、愛他といった心持ちは、これからの日本で、必ず見直されて >いくでしょうし、また見直されなければならないことだと、私も >思います。それだけに、それを政治家や役人どもにそれを妙な形で >利用させては、絶対にいけないともつねづね考えています。 > ぎみゆらさんは、「愛国心」などを念頭に置いていらっしゃるのでしょうか。確かに、権力側が持ち出す「美徳」、「良識」などに真の価値があることは極めて稀です。先だっては割愛しましたが本書の目次にも ウソつきほど評価される政治家や官僚の世界 人には利他を説けても、自分は利他を貫けない日本の経営者 「自利自利」でしか動かない政治家たち リーダー達がフェアでない生き様を見せている 等と、稲盛氏が痛烈に批判をしています。或いは 宗教が説いた道徳観は教育勅語の比ではない などとも言って居られます。 >「こころの時代」などと、もう20年くらい前からいわれますが、 >そんな陳腐、安易なことではなく、もっと本質的な部分で、日本人の >精神性を、見直したり、つくり直したりする時代が訪れようとして >いる、もうそのような時代に入っているのではないかと思います。 >そうした徴候は、いろんな思わぬところで感じます。 > 古来、日本人が持っていた素朴な信仰心、多様性を認める寛容な宗教心、道徳性を基にした、そして現代に力となる哲学を構築したい、と梅原氏は決意を語って居られます。 >ものすごく単純なことをいえば、電車で見知らぬおばあちゃんに席を >譲り、ありがとうといわれた。おばあちゃんもうれしいし、私も少し >幸せな気持ちになった。たとえばそういったことだと思うのですが。 (これは余計な話で恐縮ですが、学生の頃、「席を譲って恥かしそうにしている人が好きだ」と言った友人がいました。今の小生の感じは、「前に立った人の身になった,そして席を譲りたくなった。ただそれだけのことだ。あえて言えば電車の中で(多少辛くとも)立っていられる自分の健康を感謝する。」そんなところでしょうか。私なりに初期仏教の「布施波羅蜜多」を心がけたらそうなると思っています。) >ただそれを、社会スローガンとか、集合的な教育とか、そうした >形で、お仕着せ、垂れ流しのようにやっても、何の意味もなく、 >むしろ害ばかりが増えるおそれが高いだろう。そういった一面も、 >同時に留意していかなければならないのだろうと思っています。 仰る通りだと思います。前にも述べたように、お役人(或いは権力)に任せたら碌なことは起きないでしょう。本書もその点は充分に語っていると思います。 > * (長くなるので一旦ここで止めます。) |
ぎみゆらさん:(続けさせて頂きます) > >去年の五月、私が実質初めてこの掲示板にまとまった投稿をした >とき、差別表現に関するあの投稿ですが、どこの馬の骨ともわからぬ >若造相手に、自身のご経験を振り返りながら、お気持ちのこもった >丁寧なお返事をくださったのが、高橋さんでした。 > >私はあの応答で、インターネット掲示板でも、こんな、人と人との >交流、つながりができるんだと驚きました。12月に海幸彦さんらの >ご尽力で高橋さんともお会いする機会が持てたこととあわせて、 >今後ともずっと、忘れられないだろうと思います。 > 私はアホ(幸か不幸か本当にそう思う)ですので、自分で経験したこと、実感したことしか、それをどうにか絞り出してしか書けません。それをこのように言って頂くと身の縮む思いです。 物忘れで生きているこの頃ですので、あの時何を申し上げたか定かではありませんが、ぎみゆらさんのプロとしての表現・用語(の自由)に対する思いには感銘を受けました。それ以後のぎみゆらさんの本掲示板でのたゆみないご尽力を有難く存じております。 ただ、他人、他国民を見下すような言動が未だに横行するのを見るにつけ、差別用語を使おうとする者には、それが差別用語であることを一々認識させるべきではないかと今でも思っております。 人間は自己愛がある限り、差別意識はなくならない、人間は動物より、日本人は中国人より、俺は相手より偉い、常にそう思いがちです。自己愛が無くては人は生きていられない、では何処で折り合いをつけるか。少なくとも差別用語を使おうとしている人には、そのことを意識させる必要があるのではないか。(人類)愛,共存の理想の下に、表現の自由があるのではないかと感じました。 ついでながら、本書の小目次の一つに、 問題は、哲学が心のどの部分まで浸透しているか というのがあります。人は自己の哲学(道徳)に殉じて生きられるか(死ねるか)ということです。 本スレッドで話題になった曽野綾子氏について、私は僅かな見聞しかありませんが、あるときは大変敬虔なクリスチャンとして「私のような者が・・」と言うような物言いをされたかと思うと、「国からサービスを受けているのだから、国民は国に奉仕するべき」とか、上(権力側)から見下ろしたような発言をされるので驚いた記憶があります。 >おすすめいただいた本、早速入手の手配をいたしました。今月の >半ばまでに仕上げなければならない仕事が二、三あり、それまでは >たぶん読むこともできないだろうと思いますが、近いうち必ず、 >読んでみたいと思います。 > >ご推薦、本当にありがとうございます。 >どうか、日々をお大切に、お元気でお過ごしください。 >いつかまた、お会いしたいと思います。 私も、本当にご縁を感じております。いつかまた、ぜひ宜しくお願い申し上げます。(この本を読んだご感想も、ぜひお聞かせ下さい。) |
高橋様 丁寧なお返事をいただき、本当にありがとうございます。 また、お礼がすっかりゆっくりになってしまいましたこと、 お詫びいたします。 ご紹介の本、その後入手することができ、現在手元にありますので、 いずれ読んでみたいと思います。もしかすると、かなり先になって しまうかもしれませんが。 関東甲信は昨日梅雨入りとか。これを過ぎるとまた東京の蒸し暑い 夏かと思うといささかウンザリしますが、それでも夏を待ち遠しく 思う気持ちもあり、人の気持ちとはおかしなものです。 どうか、お元気でお過ごしください。 またいつか。 |
ぎみゆら様 重ね重ねのお返事、有難う御座います。 お手許に届きましたならご存知の如く、この本は 高々200ページ余りの文庫本で、内容も難解な論理を連ねてある訳でもなく、 読み飛ばそうとするなら通勤の電車の中で簡単に読了できる程度のものです。 私が好感を持ったのは、現役の大経営者である稲盛氏,発言力の大きい思想家の 長老の梅原氏が、まるで若者のように、キリスト教の愛,仏教の慈悲の精神を 基本にした新しい道徳,哲学を造りださなければ、と熱っぽく語って居られる姿に対してです。 他者(他国民)に対し傲慢であり、隣人(隣国民)の立場に思いを馳せることのない言動が、この国で、或いはこの掲示板でも、私には気になって仕方ありません。 レモンさんへの貴兄のご意見に横から口を出すことになりますが、私にとって 好悪の判断の基準は、他者(特に弱者(と言われる人)),相手への寛容さ、人間愛のあるなし、であるように思います。(口幅ったい言い方になってしまって一寸恥かしいですが) ついでに、梅雨の時期には(バラや沈丁花などの)挿し木をする、そうすると雨が楽しくなる、夏には屋外プールに通う、そうすると暑い日が嬉しくなる、と言うのが私の過ごし方です。 それから、司馬遼太郎の「花神」だったか、村田蔵六が村人に「暑いですね」と挨拶されて、「夏は暑いものです」と答えて嫌われた、とか言うくだりがあったと思いますが、私も”夏は暑いもの”と思い定めて、なるべくクーラーは使わず、窓を開け、蚊や蝿と共存しながら汗をかいて過ごすことにして居ります。 適当な時に、適当に口を利いているばかりで申し訳ありません。どうぞご自愛下さい。 |
▼高橋さん: 横レスで失礼いたします。僭越ながら、共感を感じる部分の多い 書き込みに嬉しく存知ましたので・・。 >他者(他国民)に対し傲慢であり、隣人(隣国民)の立場に思いを馳せることのない言動が、この国で、或いはこの掲示板でも、私には気になって仕方ありません。 日本人の欧米人とそれ以外の人々に対する態度がおうおうにして異なる場面に いく度となく遭遇しております。ある親睦会でトリニダートトバコからの 留学生に英語に堪能な日本人が「お国ではどんな言葉を話されるの?」 「英語です」「まあ、じぶんの国の言葉を持っていないのね。可哀そうに・・」と2度3度繰り返されました。留学生が言葉を失った様子が容易にみてとれました。 相手の立場を考慮するという姿勢はいつの場合にも相互理解には不可欠です。 >私にとって好悪の判断の基準は、他者(特に弱者(と言われる人)),相手への寛容さ、人間愛のあるなし、であるように思います。 私もそのように感じております。ごくふつうの挨拶が基本でしょうか。 若い女性の魅力の1、2位は「立ち姿」と「立ち振る舞い」となにかの アンケート結果がでておりましたが、そのなかにも他者への思いやりや 自身の生き方がおのずと反映されると思いました。 >ついでに、梅雨の時期には(バラや沈丁花などの)挿し木をする、そうすると雨が楽しくなる、夏には屋外プールに通う、そうすると暑い日が嬉しくなる、と言うのが私の過ごし方です。 今年はバラがよく咲きました。四季バラが多くなったせいか、長く楽しめるようになりました。先日、白いひとえの野バラを挿し木したばかりです。春には白色から水色、青色、紫色まで、種類も一重、八重と野のスミレが咲きました。先日、親戚からもらってきたのはハーブ品種の四季イチゴ。楽しみが増えました。スローな日々を重ねてきて、身近な暮らしのここそこに大事がものが多くあることに気づいております。 ぎみゆらさん横レスでごめんなさい。私はこの掲示板が世代を問わず(若い世代も未来の老人であるわけですから)社会が少しでも生きやすいようにと願うだれもがもっともっと書き込みやすかったらと思います。ぎみゆらさんの呼びかけや投稿にはいつも”真っ直ぐな思い(誠意)”が感じられます。 |
高橋さん、悠々さん、こんにちは。 うれしいレスだったものですから、私からも、もう一度、少しだけ。 > 私も”夏は暑いもの”と思い定めて、(高橋さん) 私も去年の夏は、平日昼間の多くを自宅で過ごす身ながら、ほとんど クーラーは使いませんでした。幸い東京の割にはまだ畑地や雑木林も そこそこ残っている土地柄なものですから、窓をあちこち開け放すと 南北に風が通り、そう、「夏は暑いもの」と思えば、そこそこの仕事 くらいは、それなりにやっていました。 > 日本人の欧米人とそれ以外の人々に対する態度がおうおうにして > 異なる場面にいく度となく遭遇しております。(悠々さん) 結局、悪い意味での脱亜入欧、戦後は脱亜入米、そこから先に成長 できていないのだと思います。悲しいことに、少なからぬ日本人が。 何かにつけて、平然と中国や韓国を冷笑するような言動を重ねる人 たちを見るにつけ、自分たちの言ってることやってることの底に、 あからさまな差別や侮蔑が横たわっていることを、たぶん自覚もして いないんだろうなと思えてしまい、何ともいえず、切なくなります。 もちろん、ご年輩の方でも、若い人でも、そんな人ばっかりじゃあり ませんし、そこに希望を持ちたいとは、つねづね思っていますが。 書き込み、ありがとうございました。 |
ぎみゆらさん ほか皆様 毎度くどいようで申し訳ありませんが、本日の朝日新聞(文化総合欄)に 梅原猛氏が「仏教の道徳」と題して書いておられます。 私が紹介した本書の内容の一部であるように思います。 私としては、今の日本で不足しているのでないかと思う「慈悲」に触れられていないのがやや不満ですが。勿論、最初に力説されている「布施行」は、徹底すれば「慈悲」につながるとは思いますが。 |
高橋さん、こんにちは。 朝日新聞 6/21 (火) 朝刊、文化総合欄、梅原猛「反時代的考察」 仏教の道徳、ですね。 この記事は、高橋さんに教えていただくまで気づいていませんでした ので、早速読みました。たしかに、いちいちうなずける内容でした。 私のような「頭の高い」しかも「小心な」人間には、とくに忍辱 (にんにく)が非常に難しく、しかし、たまに曲がりなりにも そのような心持ちになれたときには、そこから得るところもまた 大きいように思います。 お知らせ、ありがとうございます。 |
ぎみゆらさん、はじめまして 戦後行われた多くの改革の政策形成過程を理解するのに 大変助けになる記録だと思います。 書名 :戦後日本の設計者 (副題 ボートン回想録) 著者 :ヒュー・ボートン*, 五味俊樹/訳(監修:五百旗頭真) 出版者 :朝日新聞社 1998.03 原書名 :Spanning Japan's Modern Century *Borton, Hugh 著者ボートンは敬虔なクエーカー教徒の家に生まれ、教団の奉仕活動が機縁となって日本研究者としての道を歩み始めた。1942早々に米政府が立ち上げた日本処理研究部門に参画し、日本の領土、社会制度、憲法問題などの占領政策立案と具体化に従事した。 様々な選択肢の取捨選択、占領政策の形成の過程が詳細に記録されている。たとえば、非常に奇矯な提案、予想される中国の台頭を牽制するため、満州、朝鮮を日本領として残す案など、まったく五里霧中の段階もあったように見え興味深い。 また、しばしば議論となる「極東軍事裁判」についても、別の視点から見ることができましょう。 |
加茂井77さん、こちらこそ、はじめまして。 ◇『戦後日本の設計者』 (ヒュー・ボートン著、朝日新聞社、1998年) http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9971161389 たいへん興味深い資料と思います。残念なことに、現在版元品切れ 中のようですが、近所の図書館で所蔵を確認しましたので、いずれ 読んでみたいと思います。 ちょっとうまく言えないのですが、この時期のことは、まだまだよく 知られていない、もっと解明されるべきことが、いくつもあるように 感じています。 たとえば原爆とその被害についても、「この7年」の間は、一般には ほとんど知られず、被爆者たちは日陰の身で苦しみ、講和条約以降に 種々の情報が流れ始め、第五福竜丸の事件で「原爆と被爆者問題」に 一気に火がつき、今度はその過剰なイメージと偏見によって、被爆者 たちはまた苦しんだという経過など、少しですが、聞いています。 ご紹介いただき、ありがとうございます。 |
先ほど読み終えた本を一冊、ご紹介します。 ◇『僕たちの戦争』(荻原浩著、双葉社、2004年) http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20041108bk01.htm 上の読売新聞掲載の書評が、手ごろなあらすじの紹介にもなって いますが、現代のサーファー青年・尾島健太と、昭和19年の飛行 訓練生・石庭吾一が、ある日突然タイムスリップで入れ替わって しまうというお話です。 その結果、やがて特攻隊員になっていたはずの昭和19年の青年が 現代にやってきて、欲ボケ色ボケ平和ボケのこの国に憤慨している 間に、居酒屋チェーンのアルバイトも長続きしなかったいまどきの 青年が、終戦前年の軍隊生活に突然放り込まれることになります。 SF娯楽小説としてはさほど珍しくない設定ですが、まず、読み物 としてよく書けていて、どんどん読み進んでしまいました。それは 40代の私だけの感想ではなく、実はこの本、私より先に読んだ 70代の父母が、「面白かった!」と教えてくれたんです。 「今の人が書いた戦時中の話って、相当よく調べて書いてあっても、 でもやっぱり違うんだよなー、そういうんじゃないんだよなーって、 思っちゃうことが多いんだけど、この本はかなりよくできてた」と、 ウチの母は言っていました。 作者は1956年生まれ。しばらく前にこのスレッドで、やはり若い 作者が戦争を題材に書いた小説として、三崎亜記『となり町戦争』 (集英社)を紹介しましたが、あれも面白かったし、好みもあるで しょうけれど、私はこちらの作品のほうが、もっと面白かった。 そして、かつての戦争は何だったのか、いまの日本っていったい 何なんだと、あらためて、思いがめぐります。 タイムスリップした翌年、まだ昭和20年の日本にいるサーファーの 健太は、心のなかで叫びます。 「五十何年前の戦争中の日本にいた人間たちは、喋り方や動作は爺 むさく婆くさいけれど、俺たちとそんなに変わんない。いいやつも いれば、嫌なやつもいる。俺たちと同じように笑って、怒って、泣 いて、悩んで、怯えて、信じて、誰かを好きになって、自分を認め て欲しがって。」 かつての若者であるご老人にも、未来の老人である若い方々にも、 素直な気持ちで、おすすめしたいと思います。 |
◇『悲しい本 SAD BOOK』 (マイケル・ローゼン作、谷川俊太郎訳、あかね書房) http://www.akaneshobo.co.jp/chumoku/index4-251-00941-X.html 以前に別のスレッドで、悠々さんに教えていただいた上の本を、 近所の図書館で見つけて読みました。とても素敵な本でしたので、 みなさんへのご紹介という意味で、こちらに書き込みます。 * A4判というやや大きめのサイズの絵本です。軽いタッチなのに 味わい深い絵に導かれて、スルスルと読み進んでしまいました。 「悲しみ」という気持ちについて、書いてある本です。 悲しい気持ちは、ある日突然、ときには理由もなく、私たちのもとに やってくる。それが自分では、どうしようもなってしまうことも ある。だけど、なんとか自分で工夫できることもある。 * ある意味で、悲しい気持ちの「自己治療薬」のような本、ともいえる かもしれません。だけど、悲しい気持ちは自分だけで抱えてはいけ ない。誰かに抱えさせてもいけない。 そのためにも、人の悲しい気持ちとは何なんだろうと、ふだんから、 ある程度、自分なりにつかんでおけば、自分ことも、家族や友達への 手助けも、もう少し、上手にできるようになるかもしれない。 もともと子供向けの絵本ですから、読み方はもちろん人それぞれ なんですが、作者のネライは、もしかしたら、そんなところにも あるのかなと、私は思いました。 すぐ読めてしまうけれど、何か新鮮な味わい深さがあり、子供にも、 大人にも、おすすめできる、素敵な絵本でした。 |
▼みなさま: Rayです。 久しぶりにみなさまにご紹介したいと思える本がありましたので お知らせ申し上げます。 『娘たちと話す 左翼ってなに?』(アンリ・ウェルベール、現代企画室、2004年)です (リンク先はamazonです)。 フランスの穏健な社会主義者である著者が、 10代の娘たちとの対話という形で「左翼」「右翼」とは何かを 述べたものですが、漠然とわかったような気でいたことに 明確な解説が与えられた感じでとても勉強になりました。 フランスの状況に基づいての説明なので政治家の名前から その人がどのような主義・立場の人なのかをイメージしにくい 部分はありますが、若い人にむけて書かれているので、 あまり政治に興味のない人や、興味があっても詳しいことを 知らない人の参考になるのではないかと思います (薄いA5版の本で、比較的短時間で読めることや 脚注がつけられているのもよかったです)。 解説『サヨクについて、息子との対話』は 『優しいサヨクのための嬉遊曲』の著者である島田雅彦氏で、 日本の現状における「左翼」「右翼」を学ぶのに役立つように思いました。 「現実に根ざした思考をするにはそれなりの教養がいる」 「言葉で自分の主張を通すにはかなりの知性が必要だ」 という解説中の文章が特に印象に残っています。 |