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 ▼スポーツに学ぶ国際競争力  流水 04/3/20(土) 10:54
   ┗Re(1):スポーツに学ぶ国際競争力  koga 04/3/20(土) 15:49

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 ■題名 : スポーツに学ぶ国際競争力
 ■名前 : 流水
 ■日付 : 04/3/20(土) 10:54
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   スポーツほど、グローバルスタンダードが明確な世界はない。世界中のアスリートが同一のルールで競い合う。そこでは、基本的に力のあるものが勝利する、という単純な原則が貫徹している。
    
しかも世界のアスリートが一同に集まって競い合う大会(オリンピック・世界選手権など)では、力量にほとんど差がないため、勝者と敗者の違いは【運】のある、なしの違い程度である。自分の力量を高めるために、ありとあらゆる努力を尽くし、結果はそれこそ神に託すのである。

だからこそ、そこにドラマが生まれ、勝者は神に感謝し、敗者は勝者を称え、次回に勝利の神が自分に微笑んでくれるのを祈るのである。

昨年の陸上競技の世界選手権で、男子200mで末續慎吾選手が3位に入賞した。日本選手が、オリッピックなどの世界大会でメダルを取ったことはなく、入賞したのは戦前暁の超特急として有名な吉岡隆徳氏以外にない。

現在では、100・200mなどのスプリント種目で、黒人選手以外が入賞することもほとんどない。 末續慎吾のメダル獲得は、その意味でも歴史的な出来事なのである。
では、彼の躍進の秘密は、どこにあるのだろうか。
それは、彼のコーチ【高野進】の理論に秘密がある。

【高野理論】の骨格はこうである。
1、日本選手と黒人や欧米人との骨格が違う。骨格の中でも、骨盤のつき方が決定的に違う。
日本人→骨盤が後ろに傾斜 黒人、欧米人→骨盤が前に傾斜
      ↓                ↓
※太ももの前に筋肉がつく  ※ 太ももの後ろに筋肉がつく
      ↓                ↓
※スキーのジャンプ競技などに向く ※速く走る競技に向く

2、日本人の筋肉繊維は、遅筋繊維が多い。→長距離型
  黒人、欧米人の筋肉繊維は、速筋繊維が多い→短距離型 

1、2から、考えられることは、日本人には、黒人や欧米人型のトレーニング方式は、合わない。

【例】
陸上練習でポピュラーな「もも上げ練習」は、骨盤の位置が前に傾斜している黒人などは、ももの前の筋肉の発達が少ないので、足が上に上がらないため、行うもので、ももの前に筋肉が発達している日本人はももがよく上がるのであまり必要がない。 

では、日本人に合うトレーニング方法は何か。

現在、人は走るとき、右足を出したら左手を出す。つまり、走るとき人は身体をねじりながら走る。このねじりがフォームのブレを生む。フォームのブレは、スピードのロスになる。
多くの人は、学校時代、運動会のとき、行進練習をさせられた記憶があるはずである。このとき、右足を出すときには、左手を出しなさいと教えられたはずである。この行進の仕方は、明治時代導入した西欧式軍隊の教練の仕方に淵源がある。

ところが、日本古来の走り方は、足と手が同じに出ていた。つまり、右足を出すとき、右手をだすのである。通称、「なんば走り」と呼ばれる走り方である。江戸時代の飛脚や忍者の走り方などがそうであるとされている。この走り方なら、身体のねじれが少ない。つまり、ロスが少ないのである。
忍者や飛脚などでは、イメージが湧かない人は、人力車の車夫の走り方を思い浮かべて欲しい。

末續慎吾の走りは、手と足は逆に出ているが、腰の位置を見てみれば、【なんば走り】の影響は一目で分かる。通常の選手より、明らかに腰の位置が低い。同時に、彼の走りは通常の選手よりはるかに、ももの上がり方が低い。同時に、彼の走りは通常の選手よりはるかに身体のねじれが少ない。この走り方は、陸上の世界では革命的なものであった。

彼が世界選手権でメダルを取れたのは、偶然ではなく、日本的なものとされ捨てられてきたものを見直し、現代流に甦らせた高野理論の功績でもある。

わたしは、教育でも高野理論が必要であると考えている。日本人が築き上げてきた【社会】や【知恵】を見直し、新しく甦らせる努力が必要であると考えている。
米国流の【競争原理主義】を教育の根幹に据えたほうが良いという議論は、黒人や欧米人と違う骨格を持った日本人に黒人と同じ練習をしろと言っているに等しい。

日本人は歴史の長年の蓄積の中で、日本人にあった方法論と世界基準との整合性を考えてきた。米国流の競争原理主義の導入をどのようにこなし、どのように日本人の骨格にあった方法論につなげるかが知恵の見せ所である。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):スポーツに学ぶ国際競争力  ■名前 : koga  ■日付 : 04/3/20(土) 15:49  -------------------------------------------------------------------------
   ▼流水さん:
>スポーツほど、グローバルスタンダードが明確な世界はない。世界中のアスリートが同一のルールで競い合う。そこでは、基本的に力のあるものが勝利する、という単純な原則が貫徹している。
>    
>しかも世界のアスリートが一同に集まって競い合う大会(オリンピック・世界選手権など)では、力量にほとんど差がないため、勝者と敗者の違いは【運】のある、なしの違い程度である。自分の力量を高めるために、ありとあらゆる努力を尽くし、結果はそれこそ神に託すのである。
>
>だからこそ、そこにドラマが生まれ、勝者は神に感謝し、敗者は勝者を称え、次回に勝利の神が自分に微笑んでくれるのを祈るのである。
>
>昨年の陸上競技の世界選手権で、男子200mで末續慎吾選手が3位に入賞した。日本選手が、オリッピックなどの世界大会でメダルを取ったことはなく、入賞したのは戦前暁の超特急として有名な吉岡隆徳氏以外にない。
>
>現在では、100・200mなどのスプリント種目で、黒人選手以外が入賞することもほとんどない。 末續慎吾のメダル獲得は、その意味でも歴史的な出来事なのである。
>では、彼の躍進の秘密は、どこにあるのだろうか。
>それは、彼のコーチ【高野進】の理論に秘密がある。
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>【高野理論】の骨格はこうである。
>1、日本選手と黒人や欧米人との骨格が違う。骨格の中でも、骨盤のつき方が決定的に違う。
>日本人→骨盤が後ろに傾斜 黒人、欧米人→骨盤が前に傾斜
>      ↓                ↓
>※太ももの前に筋肉がつく  ※ 太ももの後ろに筋肉がつく
>      ↓                ↓
>※スキーのジャンプ競技などに向く ※速く走る競技に向く
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>2、日本人の筋肉繊維は、遅筋繊維が多い。→長距離型
>  黒人、欧米人の筋肉繊維は、速筋繊維が多い→短距離型 
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>1、2から、考えられることは、日本人には、黒人や欧米人型のトレーニング方式は、合わない。
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>【例】
>陸上練習でポピュラーな「もも上げ練習」は、骨盤の位置が前に傾斜している黒人などは、ももの前の筋肉の発達が少ないので、足が上に上がらないため、行うもので、ももの前に筋肉が発達している日本人はももがよく上がるのであまり必要がない。 
>
>では、日本人に合うトレーニング方法は何か。
>
>現在、人は走るとき、右足を出したら左手を出す。つまり、走るとき人は身体をねじりながら走る。このねじりがフォームのブレを生む。フォームのブレは、スピードのロスになる。
>多くの人は、学校時代、運動会のとき、行進練習をさせられた記憶があるはずである。このとき、右足を出すときには、左手を出しなさいと教えられたはずである。この行進の仕方は、明治時代導入した西欧式軍隊の教練の仕方に淵源がある。
>
>ところが、日本古来の走り方は、足と手が同じに出ていた。つまり、右足を出すとき、右手をだすのである。通称、「なんば走り」と呼ばれる走り方である。江戸時代の飛脚や忍者の走り方などがそうであるとされている。この走り方なら、身体のねじれが少ない。つまり、ロスが少ないのである。
>忍者や飛脚などでは、イメージが湧かない人は、人力車の車夫の走り方を思い浮かべて欲しい。
>
>末續慎吾の走りは、手と足は逆に出ているが、腰の位置を見てみれば、【なんば走り】の影響は一目で分かる。通常の選手より、明らかに腰の位置が低い。同時に、彼の走りは通常の選手よりはるかに、ももの上がり方が低い。同時に、彼の走りは通常の選手よりはるかに身体のねじれが少ない。この走り方は、陸上の世界では革命的なものであった。
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>彼が世界選手権でメダルを取れたのは、偶然ではなく、日本的なものとされ捨てられてきたものを見直し、現代流に甦らせた高野理論の功績でもある。
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>わたしは、教育でも高野理論が必要であると考えている。日本人が築き上げてきた【社会】や【知恵】を見直し、新しく甦らせる努力が必要であると考えている。
>米国流の【競争原理主義】を教育の根幹に据えたほうが良いという議論は、黒人や欧米人と違う骨格を持った日本人に黒人と同じ練習をしろと言っているに等しい。
>
>日本人は歴史の長年の蓄積の中で、日本人にあった方法論と世界基準との整合性を考えてきた。米国流の競争原理主義の導入をどのようにこなし、どのように日本人の骨格にあった方法論につなげるかが知恵の見せ所である。

*老人党の掲示板で、「スポーツ」関係の掲載は珍しい。内容のある「スポーツ、情報」を学ぶことができた。有難う、、。

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