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 ▼フリー・ランチはない  曳馬野 太郎 04/5/14(金) 18:11

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 ■題名 : フリー・ランチはない
 ■名前 : 曳馬野 太郎
 ■日付 : 04/5/14(金) 18:11
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   フリー・ランチはない

チャーチル曰く:「すべての政治体制が試されるまで、民主主義は最悪の政治形態だと言われ続けてきた。」

つまり、民主主義は愚劣で不条理に満ちた最悪のシステムであろうが、そうは言っても、それ以外のどのシステムよりもましだと言うことであろう。

なるほどその為か、我が国においても政治家はしばしば様々な愚劣さを露呈することになる。

さて、年金未納問題で与野党を問わず多数の議員がミス?を犯した。この問題で内政は喧噪おびただしい様相を露呈している。

「人の不幸は密の味」とは嫌みな言葉であるが真実を突いていよう。

そこに蜜があれば群れよってくるのがマスメディアであり、それを味わい尽くすべく心待ちにしているのが一般大衆である。

だが、少し頭を冷やして事の本質がどこにあるか見てみよう。

一体誰が得して誰が損をしたのか?

国会議員には国会議員互助年金    (10年以上在職した元議員で、65歳以上の人が対象。在職中に年間約130万円の保険料を支払えば、年金額は在職10年で年412万円支給される)がある。

従って、ベテラン国会議員が国民年金の最大支給額 79.45万円/年を当てにする必要はない訳で、何ら罰則のない国民年金未納があったからと言って何ら驚くには当たらない。

ではなぜそんなに騒いでいるのか?

それは現在の制度が賦課方式(賦課方式とは引退世代の年金を現役世代が負担するもの)であり、積立方式(積立方式とは、引退世代の年金原資を予め積み立てるもの)ではないからだ。

積立方式ならば未納であろうとなかろうと、自分が納めただけが将来戻ってくるだけで他人には関わりのないことである。

ところで経済学者は「フリー・ランチはない」とよく言うが、これは当たり前のことで、あなたがただ飯を食ったとすれば、それは誰かが負担したものであることは明らかである。

この騒動は、議員であろうと一般人であろうと、本音を言えばただ飯は食いたいが、赤の他人の飯までは負担したくないと思う人間が少なからずいるのが現実であれば、年金制度の賦課方式はいずれ破綻するであろう事を図らずも露呈したものでる。

頭を冷やして、国民一人一人が自分に直接関わる問題として、もう一度年金問題を考え直す絶好の機会を与えられと感謝(誰にかは分からないが)すべき事であろう。

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