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 ▼憲法改正反対の方々への質問です  馬鹿正直 04/7/5(月) 21:03
   ┗井の中の蛙  馬鹿正直 04/7/7(水) 11:53

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 ■題名 : 憲法改正反対の方々への質問です
 ■名前 : 馬鹿正直
 ■日付 : 04/7/5(月) 21:03
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   この掲示板で色々と勉強させてもらい憲法9条と自衛隊の関係が自分なりに理解できるようになりつつあります。
まだ分からないことがあります。
それは「自衛隊の存在は憲法9条で許される」と考えている人のなかで、憲法改正に反対する人たちの考え方です。

ぎみゆらさんから解説していただきました。(No.11615)
すなわち:
日本国憲法 第9条
(第1項)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を
解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(第2項)前項の目的を達するために、陸海空軍その他の戦力は、これを
保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

馬鹿正直さんがご指摘の内容において、自衛隊の存在との関係で問題になる
のは、この憲法第9条の第2項であると思います。これに対する、考えうる
態度を整理すると、下記3つに集約されるのではないかと考えます。

ア)現在の自衛隊の存在は、9条2項に違反するので、自衛隊を廃止する。
イ)9条2項は、現在の自衛隊の存在と矛盾するので、9条2項を改正
  または廃止する。
ウ)現在の自衛隊の存在と、9条2項は、矛盾していないと理解する。

このように解説していただきました。私自身この分析に十分納得しました。
ア)もイ)も私にはよく理解できます。理路整然ですね。
ウ)も良くわかります。すなわち「自衛隊の存在は合憲なのだから憲法はそのままにして自衛隊を保持すればよい」ですね。

イ)とウ)の違いは自衛隊の存在を違憲とするか合憲とするかの違いだけです、自衛隊は保持するのですから。ですから、くどいようですが、自衛隊はそのまま存在させながら、違憲だから憲法を改正するイ)と合憲だから改正する必要はないウ)の図式のはずです。合憲、違憲の純粋な、学問的な法解釈の違いのはずです。

ところが、この掲示板を通じて勉強するうちに「どうもそんな単純な問題ではなさそうだな」と私は感じ始めています。憲法改正に反対する人たちは合憲、違憲の法解釈の違いで反対しているだけではなさそうだ、と感じるからです。

憲法改正に反対の方々への質問です。上記憲法解釈以上の意味を教えてください。出来れば小学上級生に分かるように易しく教えていただければ嬉しいです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 井の中の蛙  ■名前 : 馬鹿正直  ■日付 : 04/7/7(水) 11:53  -------------------------------------------------------------------------
   自衛隊が生まれて50年になるんですね。
憲法9条のもとで日本は軍隊を50年間持ち続けてきたのですね。

日本国内では憲法9条と軍隊の関係が色々と議論されてきたのでしょうが、日本の外から見ると、「日本は自分たちの法律を守る気がない」のが見え見えです。
「法律は守る、守れない法律は変える」こんな簡単なことが出来ない日本は「ガバナンスの能力がない」わけで、国際社会に向かって大きな恥をさらしていることになります。

50年前に憲法9条のもとで自衛隊を保持した瞬間に日本は「天に唾した」のです、いま苦しむのは当然の報いです。が、その苦しみを避け、先送りしてしまうと、日本は未来永劫国際社会から馬鹿にされるでしょう。

なぜこうなってしまったのでしょう。日本人は「書いたもの」を尊重しません。紙の上に文字が並んでいるだけで、そんなもので自分(たち)の行動を規制されるのがいやなのです。価値観の似通った日本人同士が腹と腹で探りあい、胸襟を開き、清濁合わせて飲んでいれば、白を黒と言いくるめて物事は進んでいくのでしょう。まさに「井の中の蛙」です。

日本の外ではどうなっているのでしょう。人種、言葉、習慣、食物、宗教、歴史、の違う人々を束ねていくためには「書いたもの」で規則を作るしかありません。法律を作り、契約書を交わしながら、出来るだけ腹で思っていることを表に出さないように気を配りながら生きているのです。要するに「書いたもの」勝負です。自分が書いた書類にどうやって相手の署名を引き出すか、が勝負です。

軍隊を持っちゃあいけない、と書いてあるのに、軍隊を持って、それで50年もそのままにしちゃう国が国際社会から信用されないのは当たり前でしょう。

50年間ずるずると拡大解釈をやってきて、いまさら「改憲で自衛隊への歯止めがなくなる」はないでしょう。天に唾したのは潔く認めて、二重にも三重にも「歯止め」をかけて、専守防衛のための「自制の効いた」軍隊を持つことを目指すのが日本の国際社会での責任です。そのためにも「拡大解釈の余地のない」「子供にも分かる易しい文章」で自分たちの規則を作ることです。

私は軍隊を持たずに国民の生命と財産を守れるのであればそれは理想だと考えます。国民総意でそのような「具体案」が出てきた時点で軍隊を廃止することも合わせて新しい憲法に明記するのは大賛成です。

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