Page 1107 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼先細り症候群 しまったk2 05/11/7(月) 20:56 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 先細り症候群 ■名前 : しまったk2 ■日付 : 05/11/7(月) 20:56 -------------------------------------------------------------------------
パソコンの周辺機器を買い換えたが、ハード、ソフトが次第に高度化していくのとは反対に、付属アプリ、説明マニュアル、資料、付属品などが、買い替えの度に少なくなり、簡素され、分かりにくくなり、不親切になっていく。 こういう傾向は、他の電化製品や、工業製品でも同じような傾向である。これも、今流行の、効率化、節減化ということなのであろう。これは、ユーザーの顔色は無視できないが、同業者のやり方をみながら、必要最小限というコンセプトである。 口では、顧客第一といいながらも、そこには、生産者が消費者への利便供与による、ほんとうの相互信頼感に基づく経済活動というより、同業者との競争が第一義であり、そのためには、消費者の信頼確保のエネルギーを最小限にしてみつくろっていこうとする姿勢である。 もちろん、その気になって、消費者の都合ばかりを考えた経営をしていたら、これまた、競争に負けて淘汰のオメデタイ話になってしまうことも必定である。つまり、単純競争原理には、このようなジレンマが内在しているということである。 こうした弊害を克服しようとして、いろいろな法律が出来るが、所詮は、企業サイドの論理で作られる法律は、結局は、企業の消費者愚弄を増長することになる。たとえば、PL法とうのがある。これは製造物責任法といい、訴訟国家アメリカの模倣法である。 ご存知のとおり、これは名前とは逆に、企業の無過失責任の内容を決めたものである。これによって、たとえば、機器の取扱説明書には、こまごまとした責任逃れの文言が、前段に書いてある。保険などは、悪質にも、読めないような小さな文字で記載している。 こうした責任逃れの仕組が出来てくると、それがあらゆるジャンルで通用するようになる。これは医療の世界などでも同様である。我々は、全てのジャンルの専門家ではないから、特定のジャンルで専門家による責任逃れの文言を見ても、当座はその意図するところが判らず、トラブル発生してから後付で理解しているのが現状ではないだろうか。 こうして、われわれ消費者の消費環境が、次第にタイトになり、先細りになる。 |